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説法
「説法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
説法の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「竜」より 著者:芥川竜之介
《こうりゅう》毒蛇が蟠《わだかま》って居ようも知れぬ道理《ことわり》じゃ。』と、
説法したそうでございます。何しろ出家に妄語《もうご》はないと日頃から思いこんだ婆....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
なは今に始まったことでござらぬ。われらも顔さえ見せれば何かと叱られて、むずかしい
説法を小半※《こはんとき》も聞かさるる。うかと美しい女子など引き合わせたら、また....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
であろう。出家《しゅっけ》のいうことでも、教《おしえ》だの、戒《いましめ》だの、
説法とばかりは限らぬ、若いの、聞かっしゃい、と言って語り出した。後で聞くと宗門名....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
なさる。……また、こりゃお亡くなんなすった父様《おとっさん》に代《かわ》って、一
説法《ひとせっぽう》せにゃならん。例の晩酌《ばんしゃく》の時と言うとはじまって、....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
望した。三十七年には日露戦争が始まった。その四月に歌舞伎座で森鴎外博士の「日蓮辻
説法」が上場された。恐らくそれは舎弟の三木竹二君の斡旋に因るものであろうが、劇界....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
うだが、僕等には坊さんの方から時折僕等の部屋へ訪ねて来る。大がいの坊さんは別に御
説法はしない。ただ時候の挨拶や、ちょっとした世間話をして、監獄の待遇についてのこ....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
をしょうと、かをしょうと、さっぱり俺が知った事ではあるまい。 二の烏 道理かな、
説法かな。お釈迦様より間違いのない事を云うわ。いや、またお一どのの指環を銜えたの....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
、その「――干鯛かいらいし――……蛸とくあのくたら――」を言ったのである。 「魚
説法、というのです――狂言があるんですね。時間もよし、この横へ入った処らしゅうご....
「暗号数字」より 著者:海野十三
い。このように暗号には、鍵の数字というやつが大切なのですが――いや、お釈迦さまに
説法のようで恐縮ですが――これがまた厄介なことに、一ヶ月ごとにひょいひょいと変る....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
と、これが民衆芸術の主なる条件である。其他の諸条件は自然と備わって来る。そしてお
説法やお談義は、折角芸術を好きなものまで嫌いにさせて了う、手段としても極めて拙劣....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
が、てまえどもの方の事にも、それはお悉しゅうございましてな。……お言には――相好
説法――と申して、それぞれの備ったおん方は、ただお顔を見たばかりで、心も、身も、....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
えず、更け行くにつれて、三押に一度、七押に一度、ともすれば響く艪の音かな。 「常
説法教化無数億衆生爾来無量劫。」 法の声は、蘆を渡り、柳に音ずれ、蟋蟀の鳴き細....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
るというのも、一人の女に職業を与えるためというよりは、救世の大本願を抱く大聖が辻
説法の道場を建てると同じような重大な意味があった。 が、その女は何者である乎、....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
舞台装置をなすったのは、明治三十七年の四月に歌舞伎座で、森鴎外博士の『日蓮上人辻
説法』というものを上演しました。その時分に御父さんの米僊先生がまだ御達者で、衣裳....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、道に入れなければならない時代になって来ると立派な寺院を造り、立派な仏具を用いて
説法の助けにしました。弘法大師なぞは工芸美術の学校を建てて大いに芸術を利用しよう....