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「読み耽る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

読み耽るの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球盗難」より 著者:海野十三
、彼はその書類綴を抱えたまま、奥の窓の方に歩いていった。そして貪るように、それを読み耽るのであった。そこには何んなことが記されてあるのだろうか。 大隅学士は何....
縮図」より 著者:徳田秋声
っていて、時には「風と共に去りぬ」とか、「大地」、「キュリー夫人」といった小説に読み耽るのだったが、デパート歩きも好きではなかったし、芝居も高いばがりで、相もか....
婦人改造と高等教育」より 著者:与謝野晶子
が、特に「女の読物」として書かれた低級な物ばかりを読むのは、大人が子供のお伽話を読み耽るのと同じく、自分をわざわざ低能化しつつあるのだと思います。私どもは婦人に....
大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
女 (ニ)幌にふる雪明るけれ二の替 みどり 汚れた食器は浸けたまま、戯曲を読み耽る冬夜の妻のくつろいだ心持。(ニ)は近代文芸の一特色なる欧化と都会色。鋭敏....
『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
将来に於て、卓越した科学小説家の著すところの数多くの勝れた科学小説を楽しく炉辺に読み耽る日の来ることを信じて疑わない。 次に、この本に収めた各篇について、簡単....
光は影を」より 著者:岸田国士
た仕事がほかにあるわけではないから、自然、自分の部屋にとじ籠つて、読みたい書物を読み耽るぐらいのものだが、そういう生活はまた、家のものとの接触を意外に複雑にした....
地上」より 著者:島田清次郎
「君は読んだことがあるのか」 「ええ」 「うう――君は近頃どうしてそんな作品を読み耽るようになったのだ」平一郎はこうたずねた。深井は耳の根元まで真紅に染めて羞....
兄妹」より 著者:岡本かの子
――きみい(君) と兄は妹へ話す話頭の前にかならず、こう呼びかける。外国文学を読み耽る兄が外国の小説の会話で一々「ねえ、イヴァン・イヴァノヴィッチ」とか「マド....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
しは芝居の本というものが好きになって、その草双紙類をいろいろ買ったり借りたりして読み耽るようになった。 ここで言う芝居の草双紙とは、一種の筋書風の物である。新....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
白い身は部屋のなかに幾時間も横たわって、あやしくも憂鬱な顔で、ヴァージルの詩集に読み耽るという調子であった。 十七歳のとき、そのころオランダ遠征軍を率いていた....