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調べ物
「調べ物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
調べ物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
かない子供たちだった。ようようお前たちを寝かしつけてから私はそっと書斎に這入って
調べ物をした。体は疲れて頭は興奮していた。仕事をすまして寝付こうとする十一時前後....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
まなんぞになんのご用があるんですかい」 「お町方とはお支配違いのお寺で少しばかり
調べ物をしなくちゃならねえから、踏むだけの筋道を踏んでおかなくちゃならねえんだ。....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
のよ。わからねえのかい」 「はあてね。いちんち一晩寝もせず考えたにしちゃ、ちっと
調べ物がおかしな品だが、いったいなんのことですかい」 「しようがねえな。このわら....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の間、玄関の方へでも行って待っていてくれねえか。邪魔にするわけでもねえが、御用で
調べ物をする時に、他人《ひと》が傍にいちゃあ困ることがある」 友吉はおとなしく....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
1 前夜の
調べ物の疲れで、もう少し寝ていたいところを起された私立探偵局の帆村荘六だった。 ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
でっぷりして丈夫そうな身体だったが、彼は性得心臓が弱かったので、余り興奮したり、
調べ物に身を入れたりすると、よく脳貧血を起すのだった。 「私達は未だ疲れやしませ....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
物標本やいろいろなものが散らばって乱れていた。女教員が一人隅のほうで何かせっせと
調べ物をしていたが、はじめちょっと挨拶したぎりで、言葉もかけてくれなかった。やが....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
らしい。 大野さんが帰ったあとで湯にはいって、飯を食って、それから十時頃まで、
調べ物をした。 二十八日 涼しいから、こう云う日に出なければ出る日はないと思....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
は、学校中で一番恐しい彼の担任の先生であった。彼は、先生の大きな机に着くと、何か
調べ物をはじめた。進退窮まって、私はじっとしていなければならなかった。しかし、彼....
「枯菊の影」より 著者:寺田寅彦
いつもは毎日一日役所の殺風景な薄暗い部屋にのみ籠っているし、日曜と云っても余計な
調べ物や内職の飜訳などに追われて、こんな事を考えた事も少ないが、病んで寝てみると....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
物憂そうに声をかけた。 「へい、有難う存じます。ではご免を蒙りまして。おや何かお
調べ物で?」 「ナーニ江戸の図面だよ。俺も近頃は暇だからな、所在なさに見ているや....
「真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
湿っぽい夜であった。奥野が帰ったあとで、秋山は又もや机にむかって、あしたの吟味の
調べ物をしていると、屋根の上を五位鷺が鳴いて通った。 かれは自分がいま調べてい....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
だと医者はいわれます。それでも端の者が思うほど苦にもせず、元気に書き物をしたり、
調べ物をしたりしておりました。いつも紙と鉛筆とを懐に持っていて、それを出しては人....
「真珠の首飾り」より 著者:神西清
れは明日から裁判のはじまる事件で、僕にとってはちょっと骨の折れる仕事だったのだ。
調べ物につい気をとられて、気がついた時はもう真夜中をだいぶ越していたが、家内と弟....
「昔のことなど」より 著者:上村松園
話していられました。 画室の向うの横の方が茶の間になって居て、先生が机に向って
調べ物などしていられると、二つか三つくらいだったお園さんがちょこちょことその茶の....