調子がいい[語句情報] » 調子がいい

「調子がいい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

調子がいいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高野聖」より 著者:泉鏡花
しょう》の縁《えん》とやらでござんす、あなたご遠慮を遊ばしますなよ。)まず恐しく調子がいいじゃて。」 十二 「(さあ、私に跟《つ》いてこちらへ、)と件の米磨....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
し立つと博士になると云う。のみならず愛嬌《あいきょう》があって親切である。上品で調子がいい。藤尾の聟として恥ずかしくはあるまい。世話になっても心持がよかろう。 ....
田舎教師」より 著者:田山花袋
んにした。 雑誌記者は槌をとって木魚をたたいた。ポクポクポクポク、なかなかその調子がいい。和尚さんも原という文学者もそれを見て、「これはうまい、たたいたことが....
縮図」より 著者:徳田秋声
があり、今度は少し優しなのが来たと思うと、お座敷が陰気で裏が返らなかったり、少し調子がいいと思っていると、客をふるので出先からお尻が来たり、みすみす子供が喰いも....
自画像」より 著者:寺田寅彦
つけてしまった時には、似てはいないがたいへん感じのいいような顔ができたのでこれは調子がいいと思って多少気乗りがして来た。そしてだんだんに細かく筆を使って似せるほ....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
それは妙なひびきを持った日本語であった。しかし原住民の片言の日本語よりは、ずっと調子がいい。緑色の怪物は、いつの間に日本語を勉強したのだろうか。 「はい、承知し....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
があるのです。それをお雪ちゃんが少し笑ったのでしょう。そういうふうにお雪ちゃんの調子がいいものですから、道庵もいよいよ附け上って、 「そこで、一通りそのお嬢さん....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
に、そういういろんな点がきついのだそうです。今そちらへは行きだけ拾って居ります。調子がいいところで気をつけようと思って。でももう十日には行きも歩きましょう。その....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
主の判断によってされるのは。 国は、ああいう人ですから、こうやってやってみて、調子がいいと、それをこちらにかまわずひっぱろうとする傾でね。国府津へ私を行かそう....
悲しい誤解」より 著者:豊島与志雄
争未亡人でこの家の中年のお上さんの片腕となっている。笑顔はあまり見せないが、声は調子がいい。客たちからはみさ子さんと呼ばれる。紫を主調にした縞模様の着物だ。 ....
白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
まの姿で出場させたわけです」 「どうもあなたの慧眼は驚くべきものです。馬は非常に調子がいいようです。全く今までになかったいい調子です。あなたの手腕を疑ぐったりし....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
っていただきとう存じます」 顎十郎は、へへえ、と、だらしなく笑って、 「あまり調子がいいと、口説《くど》くかも知れませんぜ」 小波は、あら、と小さな声で叫ぶ....
採峰徘菌愚」より 著者:佐藤垢石
の案内であったから、終日野山をかけめぐって只一つの巣を見つけただけであるけれど、調子がいいと一日に三つや四つ採るのはむずかしくない。 武蔵野方面も蜂の巣は少な....
小説 円朝」より 著者:正岡容
くいう者があると、むきになってくってかかった。 「お前ンとこの師匠は人前でばかり調子がいいから、だからいやさ」 ある晩、連雀《れんじゃく》町の白梅の楽屋で浅草....
変身」より 著者:カフカフランツ
ールは、長く眠ったのにほんとうに眠気が残っていることを別にすれば、まったく身体の調子がいい気がするし、とくに強い空腹さえ感じているのだった。 ベッドを離れる決....