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談笑
「談笑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
談笑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
……
老人は憮然《ぶぜん》として、眼をあげた。あたりではやはり賑《にぎや》かな
談笑の声につれて、大ぜいの裸の人間が、目まぐるしく湯気の中に動いている。柘榴口《....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
笠井を睨《にら》みながら見送った。やや暫《しば》らくすると場内から急にくつろいだ
談笑の声が起った。そして二、三人ずつ何か談《かた》り合《あ》いながら小作者らは小....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
、それに深海魚ぐらいのところだろうよ」 「いや、必ず持って来てやるよ、はははは」
談笑が、煙草の煙とアルコールの強い匂いで飽和したサロンの空気をかきまわす。 水....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
けでも知り得る範囲のことを知っているべきである。そのためには直接彼らと知り合って
談笑のうちにその特質や性癖を見抜くことはもちろん必要であるが、一方ではまたできる....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、その淫楽をほしいままにさせると、僧は眉をも動かさず、かたわらに人なきがごとくに
談笑自若としていたが、時を経るにつれて眼をそむけて、遂にその眼をまったく瞑じた。....
「女性の不平とよろこび」より 著者:岡本かの子
ドを事もなげな経過ぶりで満座のなかに行われたのであります。そして石井柏亭と平気で
談笑して居られました。 達手で自由で宜い、と私は傍で思いました。いかにも文明国....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
かくしにしまい、ばらの花を胸にさし、きれいな手袋をはめました。それから、たのしい
談笑とくちづけがつづき、よい思い出としてみんなの心に残ることばかりでした。 や....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
あらざるべし。久保田君をして一たびあきらめしめよ。槓でも棒でも動くものにあらず。
談笑の間もなお然り。酔うて虎となれば愈然り。久保田君の主人公も、常にこの頑固さ加....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
東京に文を売る。相見る事一年に一両度のみ。昔一高の校庭なる菩提樹下を逍遥しつつ、
談笑して倦まざりし朝暮を思えば、懐旧の情に堪えざるもの多し。即ち改造社の嘱に応じ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
な態度で明らさまに私に讃辞を浴びせかけた。私たちは一緒にマンネリング家を出ると、
談笑しながら先日のように、ショタ・シムラの道に沿って馬をゆるやかに進めていった。....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
するから一度で懲り懲りしてしまう。アレだけ綿密につけた日記に来客と共に愉快そうに
談笑した記事が殆んど見えない。家族と一緒に遊びに出掛けたはおろか、在宿して団欒の....
「御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
無作法や不穏の言動を試みることはない。ここに休んでいる人々を相手に、いつも愉快に
談笑しているのである。私もこの立ちン坊君を相手にして、しばしば語ったことがある。....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
官報局を罷めてから間もなく、関節炎に罹って腰が立たなかった時も元気は頗る盛んで、
談笑自如として少しも平生と変らなかった。その時から比べると、病気はそれほど重くも....
「死児を産む」より 著者:葛西善蔵
バックにいろいろな色のマスクをかけた青年たち、断髪洋装の女――彼らの明るい華かな
談笑の声で、部屋の中が満たされていた。自分は片隅のテーブルでひとりでいくつかの強....
「妖影」より 著者:大倉燁子
来たので、もう食事は始まっていた。円い卓子を囲んだ五六人の客は事務長を相手に盛に
談笑しながら、ホークやナイフを動かしていた。皆元気な若い男ばかりだったので、この....