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諌め
「諌め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諌めの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
歩き出した。 「どうともして我君秀次公を、危険きわまる伏見の城へ、参第せぬようお
諌めしなければならない」 行手に築山が聳えている。 裾を巡って先へ進む。 ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、あまりお行きになりませぬよう、願わしいものに存じます」
誠実を面に現わして、
諌めるようにそういったのは、その前髪の少年武士であった。
が、兄上と呼ばれた武....
「思い出の記」より 著者:小泉節子
んな恐ろしいような伝説のあるところには、何か恐ろしい事が潜んで居るから』と申して
諌めるのです。ヘルンは『しかし、この綺麗な水と、蒼黒く何万尺あるか知れないように....
「梟雄」より 著者:坂口安吾
動きである。背いてムホンするものは日ましに多くなった。 平手はたまりかねバカを
諌めるために切腹して死んだ。信秀のあとは、もう信長では持ちきれないと思われた。 ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
中を熱愛していた。彼は結婚できなければ心中するほどの必死の思いであったが、それを
諌めて思いとまらせたのが先代のコマ五郎であったという。 この女中はいわゆる特殊....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
ことを命じた。気立ての高潔なサフィーは、この命令に踏みつけられたものを感じ、父を
諌めようとしたが、父は怒ってそれに取り合おうとせず、圧制的な命令をくりかえした。....
「はつ恋」より 著者:神西清
、どうなさるか」 「僕は侍医の役目として」と、ルーシンは答えた。――「その女王を
諌めますな。お客どころでない非常時に、舞踏会なんか催さないようにね。……」 「な....
「成仙」より 著者:田中貢太郎
か。あいてにならないがいいよ。」 周はそれでも聴かずにいこうとした。成はかたく
諌めてはては涙さえ見せたので、周もよすことはよしたが怒りはどうしても釈けなかった....
「八人みさきの話」より 著者:田中貢太郎
、人の道にはずれたことがあってはならん、人の家来となって、その君が不義に陥るのを
諌めもせずに、却てその不義を助けるとは、言語道断の所業じゃ」 左京之進は親信の....
「蒲団」より 著者:田山花袋
て遣る訳に行かぬので、新橋へ迎えに行くことは許さなかった。 翌日は逢って達って
諌めてどうしても京都に還らせるようにすると言って、芳子はその恋人の許を訪うた。そ....
「三つの悲憤」より 著者:豊島与志雄
出せよと、断乎たる命令を出したのであります。 人々はどよめきました。いろいろと
諌める者もありましたが、阮東は命令を取消しませんでした。 するうちに、血の犠牲....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
時|根津に茗荷屋という旅店があった。その主人|稲垣清蔵は鳥羽稲垣家の重臣で、君を
諌めて旨に忤い、遁れて商人となったのである。清蔵に明和元年五月十二日生れの嫡男|....