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論ずる
「論ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
論ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
ことである。もし社会主義の思想が真理であったとしても、もし実行という視角からのみ
論ずるならば、その思想の実現に先だって、多くの中間的施設が無数に行なわれねばなら....
「弓町より」より 著者:石川啄木
は、植物の採集分類が植物学の全部でないと同じである。しかしここではそれ以上の事は
論ずる必要がない。ともかく前いったような「人」が前いったような態度で書いたところ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
年配は五十ばかり。推しものの痘痕は一目見て気の毒な程で、しかも黒い。字義をもって
論ずると月下氷人でない、竈下炭焼であるが、身躾よく、カラアが白く、磨込んだ顔がて....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
彼はまた土星の衛星も多分同様にして成立し得たであろうと考えた。彼が太陽系の発生を
論ずる場合にこういう始めからの回転は仮定しないでおいて、ここでそういうものを仮定....
「春昼」より 著者:泉鏡花
男が、別嬪の女房を持ってると、嫉妬らしいようですがね。男は反対です、」 と聊か
論ずる口吻。 「ははあ、」 「男はそうでない。惚れてる婦人が、小野小町花、大江千....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
人でも、一応は言訳をすることが出来るものをと、お前は無念に思うであろうが、法廷で
論ずる罪は、囚徒が責任を負ってるのだ。 今お前が言訳をして、今日からどんな優し....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
たに、余程|顛動したらしい。門へ振落して来たでしょう。事ここに及んで、旅費などを
論ずる場合か、それは覚悟しましたが、差当り困ったのは、お約束の足を払く……」 ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
らの疑惑に陥るようなことがなくなった……。 『此等の通信の現れた形式などは、深く
論ずるにも足りないであろう。その価値を決するものは、主としてその内容如何である。....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
味の「芸術家」たる資格は、もっと狭い立ち場の問題である。して見れば菊池寛の作品を
論ずる際、これらの尺度にのみ拠ろうとするのは、妥当を欠く非難を免れまい。では菊池....
「「ファン」について」より 著者:伊丹万作
。 さてここで問題を別の観点に引きおろして、あらためて見物の質としてのファンを
論ずるならば、私は中途半端な、いわゆるファンはあまり感心しない。 私の経験では....
「余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
なのんきなことを言つている時期ではないというかもしれない。そして余裕のことなどを
論ずるのはもつと別の機会においてこれをなすべし、現在はもはやその余裕の存在を許さ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
奇蹟である。 自ら渠が嘲った。 「――瓜を食って生きている――」 いま芸術を
論ずる場合ではないのだから、渠の手腕についてはあえて話すまい。が、その作品のうち....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
めにと申立てるが、鶏の宵啼で気が違うほどの者は、犬が吠えると気絶をしよう、理非を
論ずる次第でない。火事だ、火事だと駆け廻って、いや火の玉のような奴、かえってその....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
抜ける位。 月夜烏もそれかと聞く、時鳥の名に立って、音羽|九町の納涼台は、星を
論ずるに遑あらず。関口からそれて飛ぶ蛍を追ざまに垣根に忍んで、おれを吸った藪ッ蚊....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
なしてこれを取消し、本会議、委員会にはほとんど出席せず、国民の代表とともに国政を
論ずるという熱意を欠き、ワン・マン行政部独裁の態度を持っておることは、今更言をま....