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論難
「論難〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
論難の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼」より 著者:芥川竜之介
―と云うよりもある恐怖《きょうふ》を感じていた。彼はその恐怖を利用し、度たび僕を
論難した。ヴェルレエン、ラムボオ、ヴオドレエル、――それ等の詩人は当時の僕には偶....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
。それは、我々はどこでもそういう作用を経験しないからである。実際この点についての
論難は種々の方面からニュートンの大発見に対して向けられ、ニュートン自身もまたそれ....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
ある。これは物の作用や性質やまでも物体視せんとするストア派の学者に対する手ごわい
論難として書かれたものであるらしい。そしてそれはまた今の物理の学生たちがあたかも....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
罵り合ったりして聊かの小問題を一大事として鎬を削ってる。毎日の新聞、毎月の雑誌に
論難攻撃は絶えた事は無いが、尽く皆文人対文人の問題――主張対主張の問題では無い―....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
、要するに或る特権を黙許された人間のことだ。民衆のことではないのである。娯楽は勿
論難行道であり得る筈がないから、逸楽とどこか似た点もあるのであるが、併し娯楽の易....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
彼のお喋りは多々益々《たたますます》弁じて、こちらが反感を起さないと同様に、彼の
論難にも曾て、反感と激昂の調を覚えたことはない。 それが、実は、今のお銀様のゆ....
「初恋」より 著者:国木田独歩
は決してわが家に入れないと高言していることを僕は知っていたゆえ、意地わるくここへ
論難の口火をつけたのである。 『フーンお前は孟子が好きか。』『ハイ僕は非常に好き....
「南島譚」より 著者:中島敦
ているであろう。これも我々に判らぬことはない、などと言えば、世の婦人方から一斉に
論難されること請合《うけあ》いだが、しかし、斯うした気持の原型が我々の中に絶対に....
「真相かくの如し」より 著者:坂口安吾
ことではない。 しかるに「真相」はなんぞや。口に共産党的社会正義を説き旧秩序を
論難バクロしながらその旧秩序の六法全書から抜け道をあさって、他人の文章を党略に利....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
聞えると、言論機関は一斉に立って我が軟弱外交を攻撃し、気骨ある志士は猛然とこれを
論難した。とりわけ頭山満翁を頭目として犬養毅、寺尾亨、内田良平、佃信夫、中村弼、....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
有力なる某《ぼう》外人が外国の有力な新聞に一書を寄せて、外国人と日本人との雑婚を
論難《ろんなん》し、中にもっぱら夫婦間の法律上の不備ある点を述べて、財産の監理権....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
意識に漏らしているように、多くの批評家の容赦なき意見を、ことに、新劇関係者相互の
論難というようなものを土台にして、もうこれはダメだ、と絶望しかけているのではあり....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
何とかいう学会の雑誌(今はその名を忘れた)でだといった。日本人同士が独逸の雑誌で
論難するというは如何にも世界的で、これを以ても鴎外が
論難好きで、シカモその志が決....
「明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
いた処もある。二葉亭はこの『小説神髄』に不審紙を貼りつけて坪内君に面会し、盛んに
論難してベリンスキーを揮廻したものだが、私は日本の小説こそ京伝の洒落本や黄表紙、....
「法然行伝」より 著者:中里介山
た程の文章を公胤が見ないのはあるまい」と自讃して浄土決疑抄三巻を著わして撰択集を
論難し、学仏房というのを使として法然の室へ送った。法然はその使に向ってそれを開い....