論題[語句情報] »
論題
「論題〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
論題の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「皮膚と心」より 著者:太宰治
した。痛さと、くすぐったさと、痒さと、三つのうちで、どれが一ばん苦しいか。そんな
論題が出て、私は断然、痒さが最もおそろしいと主張いたしました。だって、そうでしょ....
「映画時代」より 著者:寺田寅彦
こうざんじ》蔵の絵巻物の画面を思い起こしながら、「絵巻物と活動時代」という一つの
論題《テーマ》に思い及んだ。 絵巻物というものの最初のイデーはおそらく舶来のも....
「途上の犯人」より 著者:浜尾四郎
中が少し紅くなって居る。 「で、先生、さっきの話ですが……」 又してもさっきの
論題である。 「私は、探偵小説家たる先生に、そうです、特に先生にはっきり申し上げ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、『東京|日々新聞』の福地桜痴と論争していたので、保は島田を助けて戦った。主なる
論題は主権論、普通選挙論等であった。 普通選挙論では外山正一が福地に応援して、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ダエ》群の蛇はおよそ六十種あり、熱帯アメリカのボアやアナコンダ、それから眼前予の
論題たる※蛇《ピゾン》、いずれも横綱|著《つき》の大蛇がその内にある。知人英学士....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
核心まで浸している一般人類の涙については、もう何も言わないことにする。僕はわざと
論題をせばめたのだ。僕は南京虫《ナンキンむし》のようなやつだから、なんのためにす....
「鶏」より 著者:森鴎外
んなことを思っている。 垣の上の女は雄弁家ではある。しかしいかなる雄弁家も一の
論題に就いてしゃべり得る論旨には限がある。垣の上の女もとうとう思想が涸渇した。察....
「芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
べて同感であろう。 事情かくのごとくなるにかかわらず、われらはあえてその関係を
論題に掲ぐることをした。無謀といえば無謀であろう。いかに無謀であろうとも、われら....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
イン問題同様、面倒極まるものになりそうである。ある日、エセックスが、その固執する
論題――対スペイン和平は屈辱なり――について一場の熱烈な演説を試みると、バアリイ....
「デモクラシーの要素」より 著者:新渡戸稲造
にもかの国では民権自由が盛に唱えられたのみならず実際の政治問題となり、またただに
論題となれるのみならず事実上政治運動となったことは歴史を見ても明《あきらか》であ....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
ったもの。西洋人の経験なきもの。この俳句とは何ぞやということが、今日の最も重要の
論題であろうと自分は思う。(大正三年稿)....