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「諜報〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

諜報の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
が如くである。明では最初この急報を信じて居なかったが、追々と琉球や福建|辺からも諜報が飛んで来る。ついに朝鮮王は義州にまで落ちて来た。救援を求める使は、踵を接し....
道標」より 著者:宮本百合子
ば、パリで毎日数時間ずつ伸子と一緒に暮していた母親が、モスク※へ着くなり、日本の諜報者としての任務を帯びて駐在している藤原威夫のところへ自分だけ行って、午後じゅ....
焦点を合せる」より 著者:夢野久作
。暗号だな。ウム。とうとう白状したね。日本の参謀本部が喜ぶだろう。青紅嬢が日本の諜報勤務を馬鹿にし過ぎたから君がコンナ眼に合うんだよ。 ……何だ。まだ着物を脱....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
あった。 「あの城塞にあることは確実だというが、なぜ分る?」 「これは、ドイツの諜報機関の責任ある報告で、フリッツ将軍のサインまでついているから間違いなしだと思....
砂漠の情熱」より 著者:豊島与志雄
彼は精神的にも一種の冷血動物である……。 だが、彼にもただ一つの情熱があった。諜報機関によって世の中のいろいろな秘密を探ること、影の中で策謀の糸を操ること、権....
暗号数字」より 著者:海野十三
やつを話して聞かせろとねだったのであるが、帆村はあっさり僕の要求を一蹴した。 「諜報事件に面白いのがあるがね、しかし僕がどんな風にしてそれを曝いたかなんてことを....
魔都」より 著者:久生十蘭
異風な紳士である。扉口で直立の姿勢をとると、 「安南帝国外務省二等出仕、皇帝附き諜報部長、宋秀陳」 と名乗る。 又してもえらい奴が入って来た。もはや加十は観....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
屯軍のなかにはスパイがいるはず。それが国内の、不吉を願う重臣たちに、細大洩らさず諜報を送ってきている。 「何事も、総督の御意のままになさるべく」とマアカムは書い....
とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
屋に起きていて終夜、魯八を間者に使って雲水僧の消息を一々探り取らせた。 魯八の諜報に依ると、雲水僧は登楼して以来、普通の遊客と少しも違わぬコースを取った。それ....
三国志」より 著者:吉川英治
、宦官たちのまわし者が住みこんでいる。 「袁紹が来てこうこうだ」とすぐ密報する。諜報をうけて、 「また、大変だ」と、宦官らはあわてた。――だが、危険になると、消....
三国志」より 著者:吉川英治
軍のほうでも、ここ二、三日、何となく敵方の動静に、不審を抱いていた。 折から、諜報が入ったので、 「すわや」と色めき、 「一挙に占れ」とばかり、国々の諸侯は、....
三国志」より 著者:吉川英治
う賊は何者なりや!」と、彼は憤然と、剣を杖として立ち、刻々、相府へ馳けこんでくる諜報員の報告を、厳しい眼で聞きとった。 この許昌へ遷都となる以前、長安に威を振....
三国志」より 著者:吉川英治
した。 ところへ、侍臣が、 「河北の情勢をうかがいに行った満寵が、手先の密偵の諜報を悉皆あつめて、ただいま立ち帰ってまいりましたが」 と、席へ告げた。 曹....
黒田如水」より 著者:吉川英治
そこからは夜にかけて、馬の喘ぐまで駆け通した。 諸方に網の目を張っている物見の諜報は実に早い。 声なき声は、街道すじの駅へ駅へ。 (黒田官兵衛、平井山を離る....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ねばならぬ。 敵は既にアルザス・ロートリンゲンに対し攻撃を企図している事は大体諜報で正確だと信ぜられて来た。ところがロートリンゲンのザール鉱工業地帯のドイツ産....