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諫める
「諫める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諫めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
めた。が、修理の逆上は、少しも鎮まるけはいがない。寧《むし》ろ、諫《いさ》めれば
諫めるほど、焦《じ》れれば焦れるほど、眼に見えて、進んで来る。現に一度などは、危....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
母の異名を聴くたびにいやな思いをさせられるに相違なかった。が、おとなしい彼は母を
諫めることも出来なかった。無論、近所の人と争うことも出来なかった。彼は畜生の群れ....
「名君忠之」より 著者:夢野久作
「ウーム。惜しい事で御座るのう。その与九郎の里方、西村家の者で、与九郎の不行跡を
諫める者は居りませぬかのう」 「西村家は大組千二百石で御座るが、一家揃うての好人....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
見て今日までの輔育が失敗して居るのに、更にまた息子の縮尻がある。此上は死を以って
諫めるほかに道はないと決意して、天文二十二年|閏正月十三日、六十幾歳かの雛腹|割....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
中の苦悩は察するに余りある。重昌意を決して単身駆け抜けようとするのを石倉貞清止め
諫めると、重昌、我等両人率先して進み、諸軍を奮起させるより途はないと嘆いた。進軍....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
来るのだ。……すなわち……この絵巻物は、この六体の画像を描き並べただけで、天子を
諫めるだけの目的は充分に達し得るのだ。女の肉体美が如何に果敢ないものか……無常迅....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
つもりで来たとは断言出来ない事になる。殊にこの二人は夫婦関係の者で、女は何事かを
諫めるために、夫に聖書を突付けて泣いたりするような、心掛けのいい女とすれば、二度....
「S岬西洋婦人絞殺事件」より 著者:夢野久作
どこか単純な、愚鈍な性格を持っているらしく、九十幾歳の高齢でありながら、娘夫婦が
諫めるのも聞かずに、R市の某病院の炊事夫をつとめている事が、この間、ちょっとした新聞記事に出ていた。....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ですぐにお駆けつけになるほどの御関係でもないではございませんか」 と家従たちが
諫めるのを退けてしいて出て来たのである。しかも遠距離ですぐにも行き着くことのでき....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
にかく、臣として君を呪殺することは、兵道家として、不逞、不忠の極じゃ。君の悪業を
諫めるには、別に道がある。もし、牧が、軍勝の秘呪をもって、君を調伏しておるとすれ....
「三国志」より 著者:吉川英治
臆病風にふかれて危ぶむ者は、帰っても苦しゅうないぞ」 そういわれては、帰る者も
諫める者もあるわけはなかった。 渓流へ下りて、馬に水飼い、また一つの嶺をめぐっ....
「三国志」より 著者:吉川英治
捕えて獄に下したということを」 「ええ、ゆうべ知りました」 「良人に非行あれば、
諫めるのも妻のつとめ。そなたも共に意見してたもれ。この母もいおうが、妻のそなたか....
「三国志」より 著者:吉川英治
ある」 「ああ。まことに君は仁者でいらせられる!」 それ以上、強いることばも、
諫める辞もなく、孔明は口をつぐんだ。 さてまた夏侯惇は、口ほどもない大敗を喫し....
「三国志」より 著者:吉川英治
れとどなる。諸将が見かねて、哀訴嘆願をこころみたが、 「うるさいっ。やかましい。
諫めるものは同罪だぞ」と、いう始末。 長沙の名将黄将軍も、今は刑場の鬼と化すか....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
じゃなかろうか。 「それでだ。近ごろ同僚のやつが、いやに奥歯に物の挟まったように
諫めるのは!」 むらッと燃えながら、十歩ばかり駈け出して、土塀の崩れ目から中を....