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諸に
「諸に〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諸にの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤外線男」より 著者:海野十三
衣類なり所持品です。それがうまく効を奏して隅田氏の妹と間違えられたのです。顔面の
諸に砕けたのは、神も夫人の心根を哀み給いてのことでしょう。僕は復讐を誓いました。....
「虻のおれい」より 著者:香倶土三鳥
へ落ち込んでしまいました。 チエ子さんはあわてて瓶をさかさまにしますと、水と一
諸に虻も流れ出て、ビショビショに濡れた羽根を引きずりながら苦しそうに地べたの上を....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
日、八ヶ岳を縦走し本沢温泉へ八時間、一浴して小海へ下山、午後六時二十七分発にて小
諸にいたり、荷物を置いて小諸発同十一時十分、沓掛着同十一時五十八分、第七日、浅間....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
浅草へ遊行を試みた意義は完了したことになる。 藤村が東京を引き払って、信州の小
諸に赴任して浅間山のふもとで新生活をはじめたのはそれから一と月たたぬうちであった....
「光は影を」より 著者:岸田国士
二三日休むかも知れぬと言いおいて、熊谷駅から直江津行きの準急に飛び乗つた。 小
諸に着いて、病院の在り場所をたずねたら、すぐにそれはわかつた。バスで一時間近く坂....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
へ逸らせ、 「どうでげすな滝沢さん、私の家へ来なすっては。一つ部屋へ机を並べて一
諸に遣ろうじゃごわせんか」 「おおそれは何よりの事。洵参って宜敷ゅうござるかな」....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
駆け仆されるのがおちであった。 (一人叩っ切って馬を奪ってやろう) 馬の前脚を
諸に立てて、茅野雄をその馬の脚の下に、乗り潰そうと正面から、逼って来た一騎の郷民....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
と私とは、上官たちの相談しているのが聞えないようにと、丸太小屋のずっと端の方に一
諸に坐っていたが、グレーは、医師が出て行ったのにまったく呆気に取られて、パイプを....
「岩石の間」より 著者:島崎藤村
た。毎時《いつも》言い合せたように皆なの落合うところだ。高瀬は子安を待合せて、一
諸に塾の方へ歩いた。 線路|側《わき》の柵について先へ歩いて行く広岡学士の後姿....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
事業《しごと》とか相談とか言えば、誰は差置ても先《ま》ず荒井様という声が懸る。小
諸に旦那様ほどの役者はないと言いました位です。 私が上りました頃の御夫婦仲とい....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
掘返して、テニスのグランドを造っているが、その辺も矢張谷の起点の一つだ。M君が小
諸に居た頃は、この谷間で水彩画を作ったこともあった。学校の体操教師の話によると、....
「芽生」より 著者:島崎藤村
着《おちつ》かなかった。主人を始め、細君や子供まで集って、広い古風な奥座敷で、小
諸に居る人の噂《うわさ》などをした。この温い家庭の空気の中で、唯私は前途のことば....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、あの相良惣三の仲間は江戸の方でかなりあばれていますからね。あいつが諏訪にも、小
諸にも、木曾福島にも響いて来てると思うんです。そこへ東山道軍の執事からあの通知で....
「頸飾り」より 著者:辻潤
スタスタと階段を下りて戸外へ出た。ロイゼルは仕方なく後について、間もなく二人は一
諸になって馬車を探し始めた。ようやく一台見つけたので遠くからその馬車を呼んだ。二....
「逢魔の刻」より 著者:豊島与志雄
、各地を渡り歩いてるのだった。 ところで、こんど暫く草津の湯にはいってから、小
諸に仕事を求めるために、鋸をかついで街道を歩いてきた。朝のことだ。上天気だ。六里....