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諸人
「諸人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諸人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
に低く居て、弟子は、その背後に蹲んだ。 ――八大竜王鳴渡りて、稲妻ひらめきしに、
諸人目を驚かし、三日の洪水を流し、国土安穏なりければ、さてこそ静の舞に示現ありけ....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
紅白の切を、何ほどか寄進をして欲しいものじゃ、とおっしゃるんです。寺の用でない、
諸人の施行のためじゃけれど、この通りの貧乏寺。……ええ、私の方から、おやくに立ち....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
然として死のうという考えが、彼の胸に起こって来た。そこで彼はそれから先きの幾年を
諸人の見る前に鬱々と暮らして、あたかも樹木が石だらけの乾枯びた土のなかで静かに枯....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
詮ずるに半ば死したる小六の身のそのうつくしく艶かなりし鳩尾一斤の肉を買いしなり。
諸人の、
諸人の眼の犠牲に供えむとて。 売られし小六はおさなきより、刻苦して舞を....
「露肆」より 著者:泉鏡花
ト捧げた体で、芳原被りの若いもの。別に絣の羽織を着たのが、板本を抱えて彳む。 「
諸人に好かれる法、嫌われぬ法も一所ですな、愛嬌のお守という条目。無銭で米の買える....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
まこの深い淵の底には何かの秘密が潜んでいるらしく思われて、言い知れない悽愴の気が
諸人の胸に冷たく沁み渡った。 きょうは川御成であるから、どういうことで水にはい....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
士はうなずいた。「あなたの鑑定通り、それは西山という若い大工の仕業に相違ないと、
諸人の意見が一致しました。娘たちに挑んで、親方に殴られて、それから三晩ほどは外出....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
うした場合には狐が人間に化けたというような信じがたい話も、案外なんらの故障なしに
諸人に受け入れられるものである。佐山君が店へ帰ってそれを報告すると、平素はなにか....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
讎となる 刀下|冤を呑んで空しく死を待つ 獄中の計|愁を消すべき無し 法場|若し
諸人の救ひを欠かば 争でか威名八州を振ふを得ん 沼藺 残燈影裡刀光閃め....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
づれなるままに、そこはかとなく書きつけた筆のすさびが、いつともなしに世に洩れて、
諸人の眼にも触れ耳にも伝えられ、何やかやと物珍らしげに言い囃さるるは、近ごろ面目....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
して、いよいよ頭を下げ、 「は、当|御館におかせられましては、このお庭の紅葉を、
諸人に拝見の儀お許しとな、かねがね承ったでありまするで、戸外から拝見いたしまして....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
の以心伝教で会得した。一念開悟、生命の活法を獲受して、以来、その法をもって、遍く
諸人に施して、万病を治するに一点の過誤がない。世には、諸仏、開祖の夢想の灸と称う....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
の者が、この怪事につきていかなる想像を有しおるかを知るを要す。これをもって、予は
諸人のいうところを集めしに、およそ左の諸説に過ぎず。すなわちある者は、従来久しく....
「妖怪学」より 著者:井上円了
て、人の生来の気風を推量するなり。例えば、 一白の年に生まるる人は、多くは心尊く
諸人の尊敬を受くるなり。ゆえに、心に仁慈を守れば、ますます発達す。 二黒の年に生....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の進歩はおそるべきものがあり、人知は鬼神も圧して人工が天然にまさったのである。)
諸人の力に天も畏るらん、パナマの山を海となしける 深夜天頂を仰ぐに、月まさしく....