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諺
「諺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
諺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
自他の別を超越《ちょうえつ》する、公平の態度をとることが出来る、――つまり日本の
諺《ことわざ》を使えば岡目八目《おかめはちもく》になる訣《わけ》ですね。」
僕....
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
対した仕向けは、解ってるようで又|頗《すこぶ》る解らぬ所もある。恋は盲目だという
諺《ことわざ》もあるが、お繁さんに於《お》ける予に恋の意味はない筈なれども、幾分....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
丈けは人間竝みにして見てえと思うんだ。 おい、「空の空なるかな総て空なり」って
諺があるだろう。旨めえ事を云いやがったもんだ。己れや其の晩妙に瞼が合わ無えで、頭....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
たといいかなる人気にせよ、湧くの、煮えるのなどは、口にするも暑くるしい。が、――
諺に、火事の折から土蔵の焼けるのを防ぐのに、大盥に満々と水を湛え、蝋燭に灯を点じ....
「古狢」より 著者:泉鏡花
窓から――小鳥は――包み直して宿へ着いてから裏の川へ流した。が、眼張魚は、蟇だと
諺に言うから、血の頬白は、※になろうよ。――その男のだね、名刺に、用のありそうな....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
はい。」 「一体どんな心持なんだい。何でも悪い夢は、明かしてぱッぱと言うものだと
諺にも云うのだから、心配事は人に話をする方が、気が霽れて、それが何より保養になる....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
義作一名にやりにやり 「可うがす、何、大概大丈夫でしょう、心配はありますまいぜ。
諺にも何でさ、案ずるより産むが易いって謂いまさ。」 「何だね、お前さん。」とそこ....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
幸に俯向けに投出されぬ。 「触らぬ神に祟なし……」 非常な場合に、極めて普通な
諺が、記憶から出て諭す。諭されて、直ぐに蹈出して去ろうとしたが……病難、危難、も....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ては、少し奥の方まで溯って、神様と人間との関係から申上げねばなりませぬ。 昔の
諺に『人は祖に基き、祖は神に基く』とやら申して居りますが、私はこちらの世界へ来て....
「画室談義」より 著者:上村松園
、 「困った悪戯もの」 であります。 ひさしを貸して母屋まで……とつまらぬ俚
諺に思いあたってつい苦笑せざるを得ません。 画室のなかは実に賑やかです。何年か....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
橋、柳橋……いずくにも、これといって容式をお目に掛ける知己がない。遠いが花の香と
諺にもいう、東京の山の手で、祇園の面影を写すのであるから、名妓は、名妓として、差....
「迷信解」より 著者:井上円了
であろうと待ち設けておるようになるから、一層迷いやすく、かつ妄想を起こしやすい。
諺に「幽霊の正体見たり枯れ尾花」とあるごとく、つまらぬものを見てただちに天狗なり....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
て淘汰せられたる結果なり。世上に伝うるところの「正直に過ぎたる政略なし」といえる
諺は、数世間経験の末発見したる規則なり。 今、西洋社会は家屋の建築いたって堅牢....
「西航日録」より 著者:井上円了
すく、たちまち曇り、風雨にわかに至るがごときは、寒中の梅雨を見る心地せり。英人の
諺に「三月疾風、四月驟雨」と唱え、三、四月は最も風雨多き季節なり。余、アイルラン....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
の志を起こすに至る。その周遊の時日限りありて、詳細の視察は到底望むべからざるも、
諺に「百聞一見にしかず」というが、余は「百読一見にしかず」と思い実地見聞の必要を....