»
謗
「謗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
謗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
れだからばかりではございません。前にも私が往来で見かけましたように、摩利の教を誹
謗《ひぼう》したり、その信者を呵責《かしゃく》したり致しますと、あの沙門は即座に....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
った。――おれはそう思うたら、今でも不思議な気がするくらい、ありとあらゆる罵詈讒
謗《ばりざんぼう》が、口を衝《つ》いて溢《あふ》れて来た。もっともおれの使ったの....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
予てよりリチャード・バートン輩と交わりて注目を惹ける折柄、エクセター教区監督を誹
謗し、目下狂否の論争中なる、法術士ロナルド・クインシイと懇ろにせしため、本日原籍....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
…………」 「死んだ主人の弟の亀之介氏ですか」 検事は、先に亀之介が家政婦を誹
謗したことを思出したから、このように訊いてみた。 「いいえ、亀之介さまの事ではご....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
呼ぶ、雨しょぼを踊れ、と怒鳴る。水の輪の拡がり、嵐の狂うごとく、聞くも堪えない讒
謗罵詈は雷のごとく哄と沸く。 鎌倉殿は、船中において嚇怒した。愛寵せる女優のた....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
し得る。それにもかかわらず、この物語以来、彼女はヴィール夫人の弟の友達などから誹
謗されている。その人たちはこの物語を気違い沙汰だと思って、極力彼女の名声を挫こう....
「博物誌」より 著者:岸田国士
前は水を飲んでも、脂肪ぎった皿の水ばかり飲みたがる、と。 だが、それは全くの誹
謗だ。 そんなことを言う奴は、ひとつお前の顔を洗ってみるがいい。お前は血色のい....
「いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
ないところだが、――余は本日、日曜の外出先に於て旧友と会し、たまたま彼が軍人を誹
謗する言辞を弄するを聴き、痛憤に堪えず、遂にその頭上に鉄拳を加えたり。想うに、男....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
な芸なしのおれではなかった。…… ――其の後、売薬規則の改備によって、医師の誹
謗が禁じられると、こんどは肺病全快写真を毎日掲載して、何某博士、何某医院の投薬で....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
ら世間のひとがどう思うかと云うことを考えてるんだ。僕達のやったことが後の世までも
謗を受けるようなことになったら、僕達だけの恥じゃ済まされないんだぜ。家の恥なんだ....
「審判」より 著者:カフカフランツ
第一章 逮捕・グルゥバッハ夫人との 対話・次にビュルストナー嬢 誰かがヨーゼフ・Kを誹
謗したにちがいなかった。なぜなら、何もわるいことをしなかったのに、ある朝、逮捕さ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
企てをしてそれがばれたものだから逃げ出したのと、有った事か無い事か知らんが罵詈讒
謗を始めたは未だしも、仕舞には弟が非常に怒って兄をぶん撲る。大きな石を投げ付ける....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ないのである」と。エセックスの手紙によると「思うに彼女はラレイについてはどんな誹
謗を聞くにも耐えられないのである。私のいった侮蔑という一言をとって、彼女は私が彼....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
捨申は、いかがあるべからん。 と云っておるのである。これは聖人が大嫌いの念仏者を
謗った言ではあるが、山人海人等が通例東西をも知らず、一善をも修せざる者たることは....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
生至心に信楽して、我が極楽浄土に生れんと欲せば、ないし十念せよ、五逆罪と正法を誹
謗したものとのほかは、ことごとく往生せしめるという誓願を、阿弥陀如来は持っておら....