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謝る
「謝る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
謝るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
っ倒れて、反吐を吐いてしまった。 (あ、汚してしまった)と、後悔したが、運転手に
謝る気も起らぬほど動物的な感覚に意識がしびれてしまっていた。 ラジウム温泉の横....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
その騒ぎに由兵衛も後戻りをして来たが、これもどうすることも出来ない。こうなったら
謝るのほかはないので、由兵衛は早くあやまれと万力に注意して、自分も口を添えて詫び....
「河明り」より 著者:岡本かの子
真近になった顔にぽろぽろと零して、「なるほど考えてみると、今までは私が悪かった。
謝るから、どうかこのことだけは一つ自分の遺言だと思って、聴容れて貰い度い」と云っ....
「わが町」より 著者:織田作之助
のひとのお腹にいる子供の父親でっせ」 敬助は帰って、おたかに、仲人になった男に
謝るようにと頼んだ。 「この歳になって、人様に頭下げるのは、いやだっせ」 おた....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ると僧は説明した。 「懺悔とは自分の罪を認め、謝罪することでございます」 「誰に
謝るのでございます」 「例えば自分より大きなものへ」 「それは誰なのでございます....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
ずうずう》しいやり方には好意がもてないよ」 「うん。それは僕がわるかった。大いに
謝る。そして後で、いくらでも君につぐないをする、許してくれたまえ」 第十号は、....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
日のことは――あのことは、あんた忘れてネ。あたし、どうかしていたのよ。いくらでも
謝るわ」 お千はいい潮時を外さず、愧ずかしそうに素直に謝った。 「うん、なァに....
「蛍」より 著者:織田作之助
のある雲助だった。 しかし、女中に用事一つ言いつけるにも、まずかんにんどっせと
謝るように言ってからという登勢の腰の低さには、どんなあらくれも暖簾に腕押しであっ....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
しくなって来たのをこらえて、 「ごめんなさいまし……」と、云った。 「貴女は何を
謝るんですか。」 美沢は、駭かされたらしかった。美沢は、あやまってはもらいたく....
「天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
ニヤニヤ笑っているのだ。一文無しの空尻かな。只匁で見るつもりかな。そいつは何うも
謝るの。……それとも芸当が気に入らぬか? よしよし夫れでは最う一息アッという所を....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
「やくざな奴らでございますよ。私の手下ながらあの奴らは!」女の姿をした女勘助が、
謝るようにそんなように云った。「同心めいた二人の侍が、後からあわただしく追っかけ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
す」 「ううむ、そうか、鼓賊であったか」 「相済みませんでございます」 「おれに
謝る必要はない」銀之丞は笑ったが、「どうだ鼓賊、儲かるかな?」 「一向不景気でご....
「妖婦」より 著者:織田作之助
がない。 「あたいよ、あけて頂戴。ねえ、あけてよ。だまって明神様へお詣りしたのは
謝るから、入れて頂戴」と声を掛けたが、あけに立つ気配もなかった。 「いいわよ」 ....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
はいきなり娘の肩に手を掛けて、 「御免ね。さっき撲ったりなんかして……」 と、
謝るように言うと、無論それは聴えなかったが、気持は通じたのか、痩せた首を二度、三....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
し、私の家でも迷惑するから、まあ堪忍して呉れ。此方に不都合があるなら、何んなにも
謝るから……。」 お葉は冷笑って答えなかった。 「ね、後生だから堪忍して与って....