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謬り
「謬り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
謬りの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「珊瑚」より 著者:田中貢太郎
て来た金に似ているので、剪刀で断ってしらべてみた。模様も色も完全に備ってすこしの
謬りもないものであった。そこで任は金を受け取って地券を大成に、かえした。二成は金....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
る。 われわれは、常に過失を犯している。 しかし、検事の起訴理由には、寸毫の
謬りもないのである。 船場四郎太が、遺書に告白を残して死んでいったということも....
「知識と政治との遊離」より 著者:中井正一
的条件を、すなわち「主体性」の要素を論理的計算の中から欠如していたことから起った
謬りではなかったかを教えるものがある。 世界の現段階の文化は、もはや知識は大き....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
めて薄弱であり、この説そのものが非常な無智を示しているが、しかし社会の労働階級の
謬りは常に寛大な考慮を受けてよいはずである。彼らはその境遇の性質上、また一般に彼....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
)夏に至りては愈々その異なるを覚えしかども尚悟らず、こは眼鏡の曇りたる故ならめと
謬り思ひて、俗に本玉とかいふ水晶製の眼鏡の価|貴きをも厭はで此彼と多く購ひ求めて....
「図書館法を地方の万人の手に」より 著者:中井正一
が怒ってみても、そこには、どうすることもできぬ、機構の幾重にも張りめぐらされた、
謬りが、蜘蛛の巣のように横たわっているのであった。 その
謬りの果、辿り辿ってゆ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
来る。すっとまた切られて同型同吋の長さとなって、一枚一枚と、大きな卓上に、寸分の
謬りも無く、はらりはらりと辷り止まって、積り、積ってまたその層を高めてゆくのだ。....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
その関係が忘れられていた。『平城坊目考』に、 俗間此町を謂て唱門ヶ辻子と称す。是
謬り伝へて不当の説なり。往年|売僧有て毘沙門経を誦して門戸に立て物を乞。名けて唱....