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譎詐
「譎詐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
譎詐の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人間否定か社会肯定か」より 著者:小川未明
って来たのだ。そして、いま、ようやく、その考を捨てなければならなくなった。虚偽と
譎詐と不正に満ちた社会には、もう光明がない。希望を繋ぐことができない。そう考えん....
「鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
日は「鴉片を喫む美少年」の事について消息しよう。 鴉片戦争も酣となった。清廷の
譎詐と偽瞞とは、云う迄もなくよくないが、英国のやり口もよくないよ。 いや英国の....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ために、大混乱に墜落った。 そうして現在の教団は、平和の別天地ではなくなった。
譎詐奸曲の横行する俗の俗たる穢土となった。 「不思議ではない、当然なことだ」 ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
た時に、それを聞いて油断のならない人物としたのは岩倉公だ。慶喜の人物を評して、「
譎詐百端の心術」の人であるとなし、賢い薩州侯の公論を至極公平に受けいれることなぞ....
「読書法」より 著者:戸坂潤
り夫を繰り返す外はない。――マキャヴェリはその『君主論』に於て、〔君主〕に必要な
譎詐・欺瞞・狡知・を分析し、権謀術策の原理を授けているが、その結果は計らずも〔君....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
しければなり。人を欺《あざむ》くもまたこれに類す。欺かるるもの、欺くものと一様の
譎詐《きっさ》に富むとき、二人《ににん》の位地は、誠実をもって相対すると毫《ごう....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
てこの左膳を味方にお加えくださる気はござらぬか。
――という欺誑《ぎきょう》と
譎詐《きっさ》に満ちた休戦状でありまた誠《まこと》に虫のいい盟約の申し込みでもあ....
「三国志」より 著者:吉川英治
ますように」 「否々。それはいかん。信を天下に失うであろう」 「とはいえ今、呉の
譎詐に乗ぜられて、彼に呉王の位を贈り給い、また九錫の重きをお加え遊ばしたのは、わ....