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「識す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

識すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
煙管」より 著者:芥川竜之介
に、その煙管に集注されている観があった。そうして、その集注されていると云う事を意識するのが斉広にとっては、かなり愉快な感じを与えた。――現に彼には、同席の大名に....
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
また彼の頸から流れている、どす黒い血を拭ったりした。が、彼の頭には、それを一々意識するだけの余裕がない。ただ、斬られたと云う簡単な事実だけが、苦しいほどはっきり....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
んとか身づくろいをしないではいられなかった。自然さがその瞬間に失われた。それを意識する事が彼れをいやが上にも仏頂面《ぶっちょうづら》にした。「敵が眼の前に来たぞ....
広津氏に答う」より 著者:有島武郎
かしながら、私の生まれかつ育った境遇と、私の素養とは、それをさせないことを十分意識するがゆえに、私は、あえて越ゆべからざる埓《らち》を越えようは思わないのだ。私....
星座」より 著者:有島武郎
新井田氏が依然としてそこにいたのを渡瀬は知った。新井田氏の存在をおぼろげながら意識すると彼がその顧問(新井田氏自身は渡瀬を助手と呼んでいたが)となって、学資の大....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
は人類の歴史が根本的に変化するところの最も重大な時期であります。この事を国民が認識すれば、余りむずかしい方法を用いなくても自然に精神総動員はできると私は考えます....
赤外線男」より 著者:海野十三
普通、人間の眼には感じない。つまり人間の網膜にある視神経は、紫から赤までの色を認識することが出来るが、紫外線や赤外線は見えないといえる。 見えないといえば、色....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
やわれわれ日本人は、降伏者として――米英ソ中四国その他に降伏した者として十分に自識すべきである。この自識に徹底せざるときは、恐れ多くも詔書にお示しになった御教え....
食魔」より 著者:岡本かの子
の巷路を通り抜ける間は、姿形に現れるほども彼は自分が素直な人間になっているのを意識するのであった。ならば振り戻って、もう一度トンネルを潜ることによって、靉靆とし....
地球要塞」より 著者:海野十三
は、出直してくるよ。それから、わしの国の首脳部の者共《ものども》へも、地球を再認識するよう、極力《きょくりょく》説いてまわるつもりだ。やあ、黒馬博士、それでは君....
第四次元の男」より 著者:海野十三
識しているような大根の形をついに想像出来ないのだ。二次元の者には、三次元の物を認識する能力がないのだ」 「ふーん、君はなかなか科学者だ」 「そうだ、人相見の術は....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
彼は検査所の電話機が故障である話を聞いても、まだ目下の重大なる事態をハッキリ認識する力がなかった。かならず東京へ電話が通ずるつもりの彼は、万国橋を渡ったところ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の伝記を述べて、後編に研究の梗概を叙することにした。 大正十二年一月著者識す。 前世紀の初めにロンドンのマンチエスター・スクエーアで、走り廻ったり、球....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
は経験的認識である。超越的認識はこの実在に関する認識である。畢竟認識も超認識的認識すなわち叡智とならねばならぬ。経験的認識はどこまでも差別性を離れないものである....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
指した処は何であるにもせよ、普通の日本兵士並びに満州に来た一般人民はこの地位を認識する能力が無かった。……かくして一般の人心に、日本人に対する不幸なる嫌悪、彼ら....