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護身
「護身〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
護身の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
」
女は咄嗟《とっさ》に指環を抜くと、ビルと一しょに彼の前へ投げた。
「これは
護身用の指環なのよ。」
カッフェの外《そと》のアスファルトには、涼しい夏の夜風....
「蠅男」より 著者:海野十三
ると帆村は腰に一本の鉄の棒を差していた。これは先刻、池谷控家の前の林の中で拾った
護身用の鉄棒だった。帯に挿んで背中にまわしてあったので、うまく落ちないで持ってこ....
「地球盗難」より 著者:海野十三
が流れだした。この洋杖こそ孫悟空の如意の棒ではないが、学士自慢の七つの仕掛のある
護身杖であった。いま流れだした光芒は、その杖の先に仕掛けた懐中電灯の光であったこ....
「超人間X号」より 著者:海野十三
たな。それじゃあ、みんなであの怪しいやつを追いかけよう。棒でもなんでもいいから、
護身用《ごしんよう》の何かを持ってあいつを追いかけるんだ」 「よしきた。おれが叩....
「火星兵団」より 著者:海野十三
特別につくらせたもので、丈夫な鋼鉄で出来ている。わしは、その巻尺の一端に、わしが
護身用に持っていた猟銃をゆわいつけると、木の上から、やっと掛声をして、十メートル....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
さんを胴締めにしていた奴です。あのとき此奴は、兄さんに苦められたのです。兄さんは
護身用に、携帯感電器をもっていらっしゃる。あの強烈な電気に相当参っているところへ....
「幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
ぞ。おい、二号艇、すぐ出発だ!」 決死の探険隊 「おい、なんでもいいから、
護身用になる木片でもナイフでも用意しろ。貝谷は銃を大切にしろ。銃は一挺しかないん....
「栃の実」より 著者:泉鏡花
帽の皺びた上へ手拭の頬かむりぐらいでは追着かない、早や十月の声を聞いていたから、
護身用の扇子も持たぬ。路傍に藪はあっても、竹を挫き、枝を折るほどの勢もないから、....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
然し、一方では、博士が最近に脅迫状らしきものを受取り、不安を感じていたらしく、
護身用の自動拳銃を携帯していた事実があり、且つ、泥酔していながらも、扉に鍵をかけ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
研究するがいい。以前から俺はそれについて、一つの考えを持っていた。……武士は平常
護身用として、腰に両刀をたばさんでいる。で剣術さえ心得ていたら、まずもって体を守....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
をいたしましょう。妾から吹いてお目にかけます。その後であなたがなさりませ。女子の
護身用の武器としては、吹き針が一等でございますよ」――にわかに吹き針が消えてしま....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
怖い。」 いっそ思い切ってその正体を突き留めようと、叔父は蒲団の下に入れてある
護身用の匕首をさぐり出して、身づくろいして立ちかけたが、又すこし躇躊した。前にも....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
らぬ早さでとびだし襲いかかってくるものと思い知っておかねばならぬ。 男女ともに
護身用としてこれほど得がたい術はないように思ったが、特に家に留守をまもる婦人には....
「活人形」より 著者:泉鏡花
寸鉄を帯びずしてよく大功を奏するを、栄として誇りしが、今より後は我を折りて、身に
護身銃を帯すべしと、男泣に泣きしとなん。 下枝が死を宣告され、仇敵の手には死な....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
かり親しくなっていた。話は多く黒猫ミミーについてであった。 「刑事部長さんから、
護身用に頂いたの。恐い人に出会った時には、この猫を打つけてやるのよ」 と云った....