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「讃歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

讃歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
しげに法水を見て、「法水君、この自殺の奇異な点だけは、君が、十八番のストイック頌讃歌からショーペンハウエルまで持ち出してきても、恐らく説明はつかんと思うね。何故....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
西鶴の好色物が武家、僧侶、貴族階級の中世思想に反抗して興った新しい町人階級の人間讃歌であった如く、封建思想が道学者的偏見を有力な味方として人間にかぶせていた偽善....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
るという、そういうことを小枝達が、どうして感付くことが出来よう。野花を摘みながら讃歌をうたい、歌いながら次第に林の方へ、浮き浮きとした様子で近寄って来た。 間....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
せ」 尼は云い捨てて立ち去った。室内は再び静かになった。と、遠くから祈祷の声が讃歌のように響いて来る。尼達が合唱しているのであろう。 久田姫は立ち上がり何気....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
も吸われぬ唇は、千度百度けがされよう。(再び大笑)熟睡の間、楽器をかなで、節操の讃歌でも歌っていろ! (大声)さあ早く一曲弾け! (一同各自の楽器を鳴らす。楽器....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
を雲の上に見んとは と詠んでいられます。それを後に福羽美静翁が半折に書いて、自ら讃歌を添えて贈られたのが、懸物になって残っていました。俳諧は大阪にいた頃|点取と....
風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
供にお説教などはできない。あの頃の私はまったく自然というものの感触に溺れ、太陽の讃歌のようなものが常に魂から唄われ流れでていた。私は臆面もなく老成しきって、そう....
青春論」より 著者:坂口安吾
けでは毛頭ない。 そうかと云って、僕自身の生活に何かハッキリした青春の自覚とか讃歌というものが有るわけでもないことは先刻白状に及んだ通りで、僕なんかは、一生た....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
え道徳を説きなどして、十五日の間留まっていた。出発の迫ってきた頃彼は正式をもって讃歌《テデオム》を歌うことにした。彼はそのことを主任司祭に話した。しかしいかにし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
おれは仕合せ者だ!」 白雲は、こういう瞬間には、かく自分の身の恵まれたることの讃歌を、誰はばからず絶叫するの稚気を有している。 この稚気が存する間、妻は病床....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
ら下足のおじいさんにまで、おなじように二締《ふたしめ》ずつやった。祖母は別段、和讃歌もお経も覚えようとしなかった。松さんがその事を帰りに訊《き》いたら、 「空念....
二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
てである。信仰のない「イズム」など僕には用はない。 *48 孤独への讃歌。 唯物論はどこにでも領土を拡げる。 精神の世界にも唯物論は住んでいるの....
犠牲者」より 著者:平林初之輔
つ歓喜の詩となって、彼の頭の中で、最も非現実的な、お伽噺の中でのみ見られる幸福の讃歌を綴ってゆくのであった。 わけても、今村のほしいままな空想をややもすれば独....
親鸞」より 著者:三木清
弥陀の悲願ひろまりて 念仏往生さかりなり 『正像末和讃』の首《はじ》めには次の讃歌が掲げられてある。 弥陀の本願信ずべし 本願信ずるひとはみな 摂取不捨の利....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
れる。二十人は天衣綵花を盛り、四十人は音楽を調べる。東西に別れて舞台に列び、仏を讃歌していうには、 仏身安座一国土 一切世界悉現身 身相端厳無量億 ....