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「讒誣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

讒誣の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
思い直し乳養して両《ふたつ》ながら育て上げ、死際《しにぎわ》に汝らは兄弟なり必ず讒誣《ざんぶ》に迷わされて不和を生ずるなと遺誡したが、前話同様野干の讒言を信用し....
李陵」より 著者:中島敦
。 ただ一人、苦々しい顔をしてこれらを見守っている男がいた。今口を極めて李陵を讒誣《ざんぶ》しているのは、数か月前李陵が都を辞するときに盃《さかずき》をあげて....
天馬」より 著者:金史良
とに隠れて、朝鮮語での述作はおろか言語そのものの存在さえも政治的な無言の反逆だと讒誣《ざんぶ》をして廻る者の一人なのだ。それでなくてもこういう純粋な文化的な述作....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、この愛すべき自然児たる雲ちゃんをつかまえて、道中筋の悪漢の代表でもあるかの如く讒誣《ざんぶ》する心得違いが無いではない。甚《はなはだ》しいのは、この愛すべき雲....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ル・パーヴロヴィッチは世間の取りざたには耳の早いほうであった。いつか、意地の悪い讒誣《ざんぶ》が広まって、大主教の耳にさえはいったことがある(この修道院だけでな....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
納言様へ自分のことを、お八重を奪って逃げた不所存者、お館を騒がした狼藉者として、讒誣中傷したことであろう。そんなところへうかうか帰って行って、頼母の奸悪を申し立....
運命のSOS」より 著者:牧逸馬
あろう。 後で、査問会や其の他到るところで、生き残った人々の間に凡ゆる醜い中傷讒誣が投げ交された。「あの男は斯うこういう非人道なことをして助かったのだ」とか、....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
尊氏と弟の直義とが敵味方に引き分かれることになった。その不和の原因もやはり師直の讒誣中傷に因ると伝えられていた。直義はわが身のあやういのを恐れて、一旦は都を落ち....
食道楽」より 著者:村井弦斎
文学社会には殊《こと》に心の礼がない。未熟な青年|輩《はい》が老成の大家に向って讒誣罵詈《ざんぶばり》の文字を並べたり、独《ひと》り天狗になって他人を攻撃したり....