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谷口
「谷口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
谷口の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鍵屋の辻」より 著者:直木三十五
塔世坂《とうせざか》という坂があって町へ入る。左角が鍵屋三右衛門、角を折れると北
谷口から城の裏へ出る事が出来る。 「此処がいい。左右に分れて隠れる事が出来るし、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
四、五町ばかりだ。両軍の衝突はまず浪士側から切った火蓋で開始された。山の上にも、
谷口にも、砲声はわくように起こった。 諏訪勢もよく防いだ。次第に浪士側は山の地....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
相当頭がなくては這入りにくい。之は確かに或る層のインテリに向いている。処が指導者
谷口が、精神治療を行った実例を枚挙するのを見ると、いずれも近代生活をなし得る程度....
「脳の中の麗人」より 著者:海野十三
して、手帖の頁をくっていたが、俄に笑いだした。 「ああ、これは儂のところの助手で
谷口という男の手帖ですよ」 「でも、その手帖は、私の机の中にあったんです」 「そ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
したともしないとも言わずに、直ぐまた変な男に連立って、蔦《つた》の細道を下って湯
谷口から本街道へ出て西を指して急ぐ。変な男に名を聞くと、「がんりき」と呼んでもら....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
りやすい私はもう禁酒会員名簿に署名をしていました。そのころ東成禁酒会の宣伝隊長は
谷口という顔の四角い人でしたが、私は
谷口さんに頼まれて時々演説会場で禁酒宣伝の紙....
「祭りの夜」より 著者:豊島与志雄
戒されたのだ。それにも拘らず、彼女たちの口利きで、裏口がすぐ隣り合わせになってる
谷口家の、六畳の室を世話してくれた。母屋と仕切られてちょっと出張ってる室だが、物....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
い、足利尊氏を狩野河に討つべく、武蔵の国に入ったところ、尊氏すでに狩野河を発し、
谷口から府中に入り、人見原にて激戦したが、義宗破れて入間川に退き、二十八日|小手....
「魔都」より 著者:久生十蘭
停った。あたかもこの頃、霞ヶ関、内務省警保局の秘書官室では、大きな机の前に坐った
谷口秘書官が絶えず扉の方に眼をやりながら、苛立たしげに口髭を捻り上げている。そう....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
と、その晩の講談《こうしゃく》というのが、神田伯龍《かんだはくりゅう》の新作で『
谷口検校《たにぐちけんぎょう》』……。宇津谷峠の雨宿りに、癪で苦しむ旅人の鳩尾《....
「三人の師」より 著者:上村松園
たった一人の女の画人として研究にはげんでいったのである。 菊地芳文・竹内栖鳳・
谷口香※・都路華香などという一流画家を門下に擁して楳嶺先生は京都画壇に旭日のよう....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
合唱せられて、式が始まりました。曾孫たちの小さな手で、幕がするすると除かれます。
谷口吉郎博士の設計に拠るということで、特に明治の煉瓦を集めて十三|間の塀を作り、....
「監獄部屋」より 著者:羽志主水
挫《くじ》かれねエ用心しろイ」 帝釈天《たいしゃくてん》と綽名《あだな》のある
谷口という小頭《こがしら》だ。 「仕事の手を緩《ゆる》めて怠ける算段|計《ばか》....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
のを作らず。またその地に関する俳句も多からず。西帰の後丹後におること三年、因って
谷口氏を改めて与謝《よさ》とす。彼は讃州に遊びしこともありけん、句集に見えたり。....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
のひくヤンチョが通る。アカシヤやポプラも美しい。しかしめざす英組の菊本氏は旅順の
谷口組に移ったとかでいなかった。心からあてにしていただけに落胆も大きかった。だが....