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象
「象〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
象の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
いこ》がどんどん鳴っているだけなんだ。――僕はつらつらそう思ったね。これは人生の
象徴だ。我々は皆同じように実生活の木馬に乗せられているから、時たま『幸福』にめぐ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
が、大殿様と若殿様とが、取り分け違っていらしったのは、どちらかと云えば、御気
象の方で、大殿様のなさる事は、すべてが豪放《ごうほう》で、雄大で、何でも人目《ひ....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
これは一介《いっかい》の商人ではない。我々の生命を阻害《そがい》する否定的精神の
象徴《しょうちょう》である。保吉はこの物売りの態度に、今日《きょう》も――と言う....
「彼」より 著者:芥川竜之介
ストフの第一巻もまじっているのに違いなかった。この事実は当時の感傷的な僕には妙に
象徴《しょうちょう》らしい気のするものだった。
それから五六日たった後《のち》....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
》、お蓮は銭湯《せんとう》に行った帰りに、ふと「身上判断《みのうえはんだん》、玄
象道人《げんしょうどうじん》」と云う旗が、ある格子戸造《こうしどづく》りの家に出....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
び》のまわりへ懸けた十字架形《じゅうじかがた》の瓔珞《ようらく》も、金と青貝とを
象嵌《ぞうがん》した、極めて精巧な細工《さいく》らしい。その上顔は美しい牙彫《げ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
は、この云いようのない寂しさは、一体どこから来るのであろう。――内蔵助は、青空に
象嵌《ぞうがん》をしたような、堅く冷《つめた》い花を仰ぎながら、いつまでもじっと....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
そう云う彼の特色は、少くともこの老将軍には、帝国軍人の模範《もはん》らしい、好印
象を与えた容子《ようす》だった。将軍はそこに立ち止まったまま、熱心になお話し続け....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
来ない。もし強いて名づけるとすれば、薔薇《ばら》とか魚とか蝋燭《ろうそく》とか、
象徴を用うるばかりである。たとえば我々の帽子でも好い。我々は羽根のついた帽子をか....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ら、第六天の魔王｜波旬《はじゅん》は、三人の魔女なぞを遣《つかわ》すよりも、六牙
象王《ろくげのぞうおう》の味噌漬《みそづ》けだの、天竜八部《てんりゅうはちぶ》の....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
れは、「ナザレの木匠《もくしょう》の子」の教を信じない、ヨセフの心にさえ異常な印
象を与えた。彼の言葉を借りれば、「それがしも、その頃やはり御主《おんあるじ》の眼....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
欝な快男児だ。粗笨漢だとすれば、余りに教養のある粗笨漢だ。僕は「新潮」の「人の印
象」をこんなに長く書いた事はない。それが書く気になったのは、江口や江口の作品が僕....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
れてしまったのは、晩年になってからのことに過ぎない。 私にはこの数年来一つの現
象が起きているのだ。かつて私の目には曙のひかりで現れだした。愛の何たるかを知った....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、オーストリア、ドイツを巡った。 ファラデーはこのとき二十二才の青年で、最も印
象をうけ易い年頃であったから、この旅行より得たものは実に莫大で、単に外国を観たと....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ように積みあげて、大よろこびでこの光景を見つめ、白い眼玉をぐるぐるまわしながら、
象牙のような白い歯を耳から耳までむきだして、にたにたしていた。悪戯小僧どもを鞭で....