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象牙色
「象牙色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
象牙色の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
ハハ……あやまったあやまった……」 三 あくる朝眼が醒めた吾輩は
象牙色の天井を仰ぎながら考えた。夢を見ているのじゃないか知らんと思った。それから....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
、その祭壇から流れ出る暖かい同情の流れを、心ゆくばかり楽しんでもよいではないか。
象牙色の磁器にもられた液体|琥珀の中に、その道の心得ある人は、孔子の心よき沈黙、....
「河明り」より 著者:岡本かの子
があった。指ほどの長さでまるまると肥っている、野生のバナナは皮を剥ぐと、見る見る
象牙色の肌から涙のような露を垂らした。柿の型をした紫の殻を裂くと、綿の花のような....
「道標」より 著者:宮本百合子
して、間もなく素直に悄気た伸子を、その比田礼二という記者は、いかにも愛煙家らしい
象牙色の歯をみせて笑った。
「新聞がよめないなんてのは、なにもあなた一人のことじ....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
る。蒼碧、藍を溶いたのかと思うほどの色が淵に漂い、岩のかげには緩やかな渦が巻き、
象牙色の積泡が浮いて流れ、淵尻に移ろうとするところは、水が澱んで甕の面を覗いたよ....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
)彼女が捲った膝の縊れが沓下の端を風鈴草の花のように反り返らせ、露になった彼女の
象牙色の肉が盛り上る其処には可愛らしいジャンダークの楯が刺青してある。フランス乙....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
度に明るくなつた。しやべる方はやめないで、まだ五月だと言うのに思いきつた素足の、
象牙色のやつを投げ出すようにストンと坐つて、 「先生、ザコ寢というのを、ご存じ?....