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「豪毅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

豪毅の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
光と風と夢」より 著者:中島敦
当に欺した者」「余を余りにも酷《ひど》く欺した者」。私の帆船が彼の島を立去る時、豪毅《ごうき》朴直な此の独裁者は、殆ど涙を浮かべて、「彼を少しも欺さなかった」私....
マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
ここぞとばかりその手の指を踵で踏みたくる。 マクシムの命を救ったのは彼の沈着で豪毅な気性と素面《しらふ》であったことであった。この椿事のためにマクシムは七週間....
戯作者」より 著者:国枝史郎
若殿がお多分に洩れず没分暁漢の悪童で馬琴を撲ったり叩いたりした。そうでなくてさえ豪毅一徹清廉潔白の馬琴である。憤然として袖を払い、 木がらしに思い立ちけり神の旅....
三国志」より 著者:吉川英治
ため口中は渇いて棘を含むがごとく、傷口は激痛して時々五体をふるわすほどだったが、豪毅な精神力はそれを抑えて、人には何気なく見えるほど平然と囲碁にまぎらわしている....
私本太平記」より 著者:吉川英治
を明け渡すのやむなきにいたった今、あの宮までを連れてはあるけぬ。しかも、あの宮の豪毅不屈は天分のものだ。直義がその牢御所をお預かり中、朝夕、篤と注意していたが、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
給う――などのはずはない。「太平記」の舞文に過ぎない。 おそらくは、その寛達で豪毅な平常と教養からおしても、 これまでか と、大死一番の死を観ておられたこ....
大岡越前」より 著者:吉川英治
、まるで覗いたこともないような顔して、吉宗は、むしろ従来のどの将軍家よりも厳格で豪毅一点張りのごとく臨んでいるが――どうかすると、たった二人きりの、例の吹上の庭....