貞実[語句情報] »
貞実
「貞実〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貞実の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
周囲の人から不思議がられるのでありました。 能登守は一人の奥方に対してあまりに
貞実でありました。その奥方が病身なために能登守は、女房がありながら鰥《やもめ》の....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ついて焼かぬ間もなしだから、この通り蛇頭を戴きおります、蛇頭は男子を強力、女人を
貞実ならしむる物ですと述べたそうだ。ブラックの『俚薬方篇《フォーク・メジシン》』....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
ないかと、そればっかり心配して居やしたよ」 と云われて、流石の茂之助もおくのの
貞実に感動され、暫く泣き沈みました。 茂「アノー誠に何うも面目次第もない、もう此....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
自身が意識していない囈語《うわごと》の一種だから、その点は責むる由はないが、今、
貞実無比なるお松が、深夜、入念に筆写を試みているその内容は、これは決して無意識に....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
カラ、初メヨリノコトヲ話シタラバ肝ヲツブシテ、段々深切ニ意見ヲシテクレテ、女房ハ
貞実ダト云ッテ、以来ハ情ヲ懸ケテヤレ、トイロイロ云ウカラ、考エテミタラバ、オレガ....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
つくしく透きとおるようですし、ながいまっ黒なまつ毛の奥には、ふかい青みをもった、
貞実な目がやさしく笑みかけていました。 「あなたでしたよ。」と、王子はいいました....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
内行に頓着せずして家事を軽んじ、あるいは妻妾一処に居て甚だ不都合なれども、内君は
貞実にして主公は公平、妾もまた至極《しごく》柔順なる者にして、かつて家に風波を生....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
お前の身受をいたすから、何うぞ百両の金を調えて丈助に渡してくれろと云う文面ゆえ、
貞実の音羽でございますから、 音「心配しなますな、何うか私が才覚をしようから待っ....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
月二十一日 武専院一如仁義居士 平田将監 永正三 丙寅年 七月十五日 智専院
貞実妙照大師 平田将監妻 新免氏娘政子 天正八 庚辰年 四月二十八日 真源院....