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貫木
「貫木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貫木の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
た弾条《ぜんまい》が、毎朝一分も違わぬ時刻に――目醒めると動き出して、何時には、
貫木《たるき》の下から仏間の入口にかけて二回往復し、それから四分ほど過ぎると、土....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
た所に、算哲のウイチグス呪法精神が罩もっているに違いないのだ。つまり、一本の柱、
貫木にもだよ。それから蛇腹、また廊下の壁面を貫いている素焼の朱線にも、注意を払っ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
しはこれから職に就く新しい任命を待っているばかりです。 窓をあけようと思って、
貫木に手をかけましたが、それは地面から非常に高い所にありますので、別に梯子を見つ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
。「その間におれは鎧戸をあけて、外に何があるか見とどけるから」 わたしは鎧戸の
貫木をはずすと、窓は前にいった裏庭にむかっているが、そこには張り出しも何もないの....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
は僕の頭の上の寝台から一足飛びに飛び降りた。僕は彼が不器用な手つきで扉の掛け金や
貫木をさぐっているなと思っているうちに、たちまちその扉がばたりとひらくと、廊下を....
「最後の一句」より 著者:森鴎外
郎とはついてしゃがんだ。 三人の子供は門のあくのをだいぶ久しく待った。ようよう
貫木をはずす音がして、門があいた。あけたのは、先に窓から顔を出した男である。 ....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
り煩った。あとで、一本松、石磴の寺、その辺までは密と参りました。木戸をも閉めよ、
貫木をも鎖せ、掛矢で飛込んでも逢いたい。心に焼くように、雪の家の空あたりが、血走....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
です。頼まれたことのない、頼みようのない所へ
往く道です。思い切って往きますか。
貫木や錠前を開けるのではない。
あなたは寂しさに附き纏われます。
一体寂しいと云....