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「貫目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

貫目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
うむ、隠さずに申せ」 「実は奪《と》られました」 ついに白糸は自白せり。法の一貫目は情の一匁なるかな、渠はそのなつかしき検事代理のために喜びて自白せるなり。 ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
を書けば書けないことはない。また一方で彼らのしたようにこれに数学的の衣裳を着せて貫目を付けようと思えばできないこともない。しかし仮説というものは、たとえそれがど....
白蛇の死」より 著者:海野十三
新しい二つの報告が集って来た。一つは、あの日以来吉蔵の店では冷蔵庫へ入れる氷を五貫目ずつ余計使っている事実、一つは、あの日を境にして失踪した者の一覧表の中から、....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
墜するが如きことである。 ◯闇値 本は五倍乃至十倍 米一俵千五百円 砂糖一貫目七百円乃至千円 下駄三十六円 煙草「光」十本十五円 軽井沢の生活費一人....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
泳いだ処を、ちょろりと掬った。……(鯉跳ねる)わい! 銀の鱗だ。ずずんと重い。四貫目あるべい。村長様が、大囲炉裡の自在竹に掛った滝登りより、えッと大え。こりゃ己....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
紋の着いた薄羽織を引かけていたが、さて、「改めて御祝儀を申述べます。目の下二尺三貫目は掛りましょう。」とて、……及び腰に覗いて魂消ている若衆に目配せで頷せて、「....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
稈帽。これが真新しいので、ざっと、年よりは少く見える、そのかわりどことなく人体に貫目のないのが、吃驚した息もつかず、声を継いで、 「驚いたなあ、蝮は弱ったなあ。....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
「おいでい。」 と太い声で、右の洋冊を横縦に。その鉄壺眼で……無論読めない。貫目を引きつつ、膝のめりやすを溢出させて、 「まるで、こりゃ値になりませんぞ。」....
星女郎」より 著者:泉鏡花
けて燻ぶったのに、自然木を抉抜の煙草盆。なかんずく灰吹の目覚しさは、……およそ六貫目|掛の筍ほどあって、縁の刻々になった代物、先代の茶店が戸棚の隅に置忘れたもの....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
来てから四十年このかた、何回彼は米をかついだろう。しかもそれがきまって二俵ずつ、貫目にして三十二貫ずつ、決して足跡も残さずにやってのけるのだから、その方にかけて....
三枚続」より 著者:泉鏡花
なったが、懐に手を入れると、長方形の奉書包、真中へ紅白の水引を懸けてきりりとした貫目のあるのを引出して、掌に据え直し、載せるために差して来たか、今まで風も入れな....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
て、鑑定が大切だが、その鑑定を頼まれて確かなのが自分だって、按摩、(掌に据えて、貫目を計って、釣合を取って、撫でてかぐ。)……とそう云うんですッて、大変だわね。....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
み、四十分ばかりで出発した。時に前五時四十分。 嘉門次は、今年六十三歳だ、が三貫目余の荷物を負うて先登する様は、壮者と少しも変りはない。梓川の右手、ウバニレ、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
また山間には、百合の高さ三十尺なるものあり。動物カンガルーの高さ五尺、目方二十四貫目なるものありと聞く。豪州土人は世界中の蛮民中、最下等に属する人種にして、いか....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
、容易に近づくか知らと、喜ぶ時、船前五間許の処にて、がばがばと水を撥ねたるは、十貫目錨を投じたる程の水音にて、船は為めに揺られて上下せり。 これと同時に、敵は....