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責
「責〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
責の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ったからである。
こう気のついた彼は、すぐに便々とまだ湯に浸っている自分の愚を
責めた。そうして、癇高《かんだか》い小銀杏の声を聞き流しながら、柘榴口を外へ勢い....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
話を聞かないと云う訳には行かなかった。が、同時にまた不吉な予感と茫漠とした一種の
責任感とが、重苦しく私の心の上にのしかかって来るような心もちもした。私はそれらの....
「影」より 著者:芥川竜之介
室の中からは何の話し声も聞えなかった。その沈黙がまた陳にとっては、一層堪え難い呵
責《かしゃく》であった。彼は目の前の暗闇の底に、停車場からここへ来る途中の、思い....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
はるか》に恐しい力を以て、あらゆる僕の理想を粉砕した。が、それと同時にまた、僕の
責任が急に軽くなったような、悲しむべき安慰《あんい》の感情を味った事もまた事実だ....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
の習慣通り、敵打《かたきうち》の旅に上《のぼ》る事になった。甚太夫は平太郎の死に
責任の感を免《まぬか》れなかったのか、彼もまた後見《うしろみ》のために旅立ちたい....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
よいよ悄気《しょげ》る)僕もどうなるかと思っているのです。
編輯者 どうもそう無
責任では困りますなあ。しかし何しろ半時間ばかりでは、急に書いても貰えないでしょう....
「蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
く》ばかりでございます。これはここへ落ちて来るほどの人間は、もうさまざまな地獄の
責苦《せめく》に疲れはてて、泣声を出す力さえなくなっているのでございましょう。で....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
然悪びれる気色《けしき》はなかった。霊魂《アニマ》の助かりのためならば、いかなる
責苦《せめく》も覚悟である。おん主《あるじ》は必ず我等のために、御加護《おんかご....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
するのも同じことである。すると意志の自由にはならない。意思の自由にならない行為は
責任を負わずとも好《よ》いはずである。けれどもお嬢さんは何と思ったであろう? な....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
かながら妙な曇りを落させた。と云っても、勿論彼が、彼のした行為のあらゆる結果に、
責任を持つ気でいた訳ではない。彼等が復讐の挙を果して以来、江戸中に仇討が流行した....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
て来ない。その内に母は死んでしまう。すると姉や浅川の叔母が、親不孝だと云って兄を
責める。――こんな光景も一瞬間、はっきり眼の前に見えるような気がした。
「今日届....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
だ余憤《よふん》の消えないように若い下役《したやく》へ話しかけた。
「これは君の
責任だ。好《い》いかね。君の
責任だ。早速|上申書《じょうしんしょ》を出さなければ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
諾きにならないのではあるまいか。それが心配で。」と返事した。ファラデーは「そんな
責任の重い位置につくことを勧めてくれるな。」という。チンダルは「いや、私はもちろ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
つきましたので、それからは少し慎しむようにしました。ある日、少年はそのことで私を
責めましたので、私はこう答えたのです。 「あなたはもう冗談を云うには大きすぎるし....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
らみついて、あたりを洞穴のように真暗にしていた。この橋をわたるのは、世にもつらい
責苦だった。まさにこの地点で薄幸なアンドレは捕まったのであり、この栗や葡萄づるの....