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「貯水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

貯水の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
「大尉どの」闇の中から、山中中尉の声がした。 「うん」 「思い出しましたが、村山貯水池の方は、誰か行くことになっていましたでしょうか」 「村山貯水池は、臨時に、....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
人をやめさすのなら、十四人がみなやめなければならなかった。赤い屋根の上に、巨大な貯水タンクがのっかっている。そこが製氷公司だ。 一町あまりも距っていた。 そ....
旅日記から」より 著者:寺田寅彦
、finished」といった。たぶん死んだとでもいう事だろうと思った。 水道の貯水池の所は眺望がいい。暑そうな霞の奥に見える土地がジョホールだという。大きな枝....
神話と地球物理学」より 著者:寺田寅彦
のそれぞれに「酒船を置きて」とあるのは、現在でも各地方の沢の下端によくあるような貯水池を連想させる。熔岩流がそれを目がけて沢に沿うておりて来るのは、あたかも大蛇....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
而《て》冶《かね》※《わかす》」とか「始《はじめ》て漏剋《ろうこく》を用う」とか貯水池を築いて「水城《みずき》」と名づけたとか、「指南車」「水※《みずばかり》」....
天災と国防」より 著者:寺田寅彦
来る。天災による個人の損害はもはやその個人だけの迷惑では済まなくなって来る。村の貯水池や共同水車小屋が破壊されれば多数の村民は同時にその損害の余響を受けるであろ....
転機」より 著者:伊藤野枝
の姿で残っている。しかし、この新らしい高い堤防が役立つ時には、それも新らしい一大貯水池の水底に葬り去られてしまうのであろう。人々はそんなかかわりのないことは考え....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
任して、京に上る時、多勢の見送人の中に児島という遊行女婦が居た。旅人が馬を水城(貯水池の大きな堤)に駐めて、皆と別を惜しんだ時に、児島は、「凡ならば左も右も為む....
病院風景」より 著者:寺田寅彦
屋の病院御用自動車が爆鳴する。小豆色のセーターを着た助手が、水道のホーズから村山貯水池の水を惜気もなく注いで、寝台自動車に冷たい行水を使わせている。流れた水が、....
家なき子」より 著者:楠山正雄
の町であるカステルノーダリを下って、中世の都会であったカルカッソンヌへ、それから貯水溝のめずらしいフスランヌの閘門(船を高低の差のある水面に上げたり下ろしたりす....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
力車の蒲団にもたれながら失神したようになっていた。わたしは自分の馬をサンジョリー貯水場のほとりの抜け道へ向けると、文字通りに馬を飛ばした。 「ジャック!」と、彼....
人造物語」より 著者:海野十三
を掃除することも出来る。 其後出来たテレボックスの弟達の中には、ワシントン市の貯水池で働いて、貯水池の水が、どの位になったかを、時間をきめて報告する役目を分担....
三重宙返りの記」より 著者:海野十三
ートルにとびあがった。 はるかな地上には煙霧が匐い、夕陽はどんよりと光を失い、貯水池と川とだけが、硝子のように光っていた。と、突如、からだがぐーっと下に圧えら....
外米と農民」より 著者:黒島伝治
隣家のS女は、彼女の生れた昨年の旱魃にも深い貯水池のおかげで例年のように収穫があった村へ、お米の買出しに出かけた。行きしなに....
嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
とかく他人に損害を与えやすいものがたくさん発明されました。自動車、汽車、大工場、貯水池、ガスタンクのたぐいがすなわちこれです。これらの品物はきわめて便利です。け....