» 貰う

「貰う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

貰うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カルメン」より 著者:芥川竜之介
ア以外の露西亜《ロシア》語を知らない僕は勿論十二箇国の言葉に通じたT君に翻訳して貰うほかはない。)それからトランプをまくって見た後《のち》、「あなたはあの人より....
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
しかもそれ等の或ものは一時の転身には限らなかった。現に或晩秋の午後、彼は小遣いを貰う為に年とった叔父を訪問した。叔父は長州|萩《はぎ》の人だった。彼はことさらに....
第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
この手紙は印度《インド》のダアジリンのラアマ・チャブズン氏へ出す手紙の中に封入し、氏から日本へ送って貰うはずである。無事に君の手へ渡るかどうか、多少の心配もない訣《わけ》ではない。....
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
ずさ》の或海岸にある両親の家へ帰った上、月々文太郎の養育料として若干の金を送って貰う、――彼はこういう条件に少しも異存を唱えなかった。のみならず妾宅に置いてあっ....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
は、何かと修業の妨げになる。だから、あなたのところへ、食客《しょっかく》に置いて貰うわけには行くまいか。それからまた、自分は六冊物の読本の原稿を持っている。これ....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
えもの》がありそうだと云う事になるが。』三浦『そうしたらまた君に羨《うらや》んで貰うから好《い》いじゃないか。』私はこう云う三浦の言《ことば》の底に、何か針の如....
片恋」より 著者:芥川竜之介
の後《あと》が振っている。「一度なんか、阿母《おっか》さんにねだってやっとやって貰うと、満員で横の隅の所にしか、はいれないんでしょう。そうすると、折角その人の顔....
奇遇」より 著者:芥川竜之介
編輯者 ロマンティクな所は好《い》いようです。とにかくその小品《しょうひん》を貰う事にしましょう。 小説家 待って下さい。まだ後《あと》が少し残っているのです....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
この飲み仲間の顔を見ると、早速手にあった猪口《ちょく》をさした。田宮はその猪口を貰う前に、襯衣《シャツ》を覗かせた懐《ふところ》から、赤い缶詰《かんづめ》を一つ....
煙管」より 著者:芥川竜之介
別さ。……とにかく、金無垢だぜ。あの煙管は。」 「知れた事よ。金無垢ならばこそ、貰うんだ。真鍮《しんちゅう》の駄六《だろく》を拝領に出る奴がどこにある。」 「だ....
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
まずに、U病院へ電話をかけに行った。自分はその間に妻を呼び、伯母にも病院へ行って貰うことにした。 その日は客に会う日だった。客は朝から四人ばかりあった。自分は....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
の合う事を避けたいらしかった。 「しかしあしたは谷村博士《たにむらはかせ》に来て貰うように頼んで置いた。戸沢さんもそう云うから、――じゃ慎太郎の所を頼んだよ。宿....
仙人」より 著者:芥川竜之介
「仙人になる術を知っているのは、おれの女房《にょうぼう》の方だから、女房に教えて貰うが好《い》い。」と、素《そ》っ気《け》なく横を向いてしまいました。 しかし....
将軍」より 著者:芥川竜之介
夫人のために、見つけて来た場所を報告した。その上それぞれ自分の場所へ、夫人に来て貰うように、無邪気な競争さえ始めるのだった。「じゃあなた方に籤《くじ》を引いて貰....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
わたしの甥はレムブラントの肖像画を買うことを夢みている。しかし彼の小遣いを十円貰うことは夢みていない。これも十円の小遣いは余りに真実の幸福に溢れすぎているから....