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貶す
「貶す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貶すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
》したことにはなりません。
「勿論《もちろん》批評学の問題は如何に或小説や戯曲を
貶すかと言うことに関しています。しかしこれは今更のように申し上げる必要はあります....
「聖書」より 著者:生田春月
目に並べさえすればいいんです。それでいて詩人の本当の人間らしい叫びを説明だなどと
貶すのは僭越じゃありませんか。シェレイの『雲雀の歌』などを持って来て、意味ありげ....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
はあの西国巡礼の歌を聞くとき、それに強い劇しさが現われていないからと言ってそれを
貶するであろうか。もしそういう人があったら、その人の気持ちはあの巡礼の歌を聞くの....
「連環記」より 著者:幸田露伴
然程でも無いような人であるが、とにかく異色ある人だったに違い無く、宋史の伝は之を
貶するに過ぎている嫌がある。道仏の教が世に出てから、道仏に倚るの人は、歴史には大....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
た。「ラッパチーニのごとき非常に優れた医者の、適当と思われる賞讃に対して、それを
貶すようなことを言うのは悪いことであろう。しかし一方において、ジョヴァンニ君。君....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
若い芸人のあいだにも当然の結果として激しい競争が起こって来た。一方を揚げて一方を
貶すようなひいき連の投書が、新聞や雑誌をしばしば賑わした。 かれらがこうして鎬....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
あらゆる積極的な意欲はことごとく、道徳の実質であって道徳律はその意欲そのものを褒
貶するのでなく、その意欲間の普遍妥当なる関係をきめるのである。しかしながらこの意....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
これを繞るが如くであるべきである。それにもかかわらず、とかくに自己を挙げて京伝を
貶する如き口吻を洩らすは京山のいう如く全くこの人にしてこの病ありで、この一癖が馬....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
来ない探偵小説を意味するのだと、考えさせるようにしてしまう。けれども、探偵小説を
貶すのに、ありそうにない、尤もらしくないなどという言葉を使うのは、とりわけ当を得....
「最近の感想」より 著者:種田山頭火
、私は『情理をつくした俳論』を要望する。 合しても離れても、また讃するにしても
貶するにしても、すべてが理解の上に立っていなければならない。個々の心は或は傾向を....
「クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
をばただの消極として無視出来ない以上、クリティシズムの否定的機能を消極的だとして
貶すことも出来ない筈ではないか。クリティシズムの機能の積極的意義について否定的な....
「雪の透く袖」より 著者:鈴木鼓村
、「お前|達は、まだ齢若い血気の少年であるから、幽霊などがあるといったら、一概に
貶すことだろうが、しかしそうばかりではなくこの世には、実に不思議なことが往々にし....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
者なるのゆえをもって、目するに北方の強者たる夷狄の称をもってし、これを蝦夷として
貶することあるべけんや。 しからば中世京師の※紳が、武士を夷と称せしは果してな....
「西航日録」より 著者:井上円了
なるも、永く堅忍するあたわず、小事に拘泥して全局をみるの識見に乏し。人を品評し褒
貶するに巧みなるも、自ら進取し実行するの勇を欠く。幸いに戦いに臨みて死を顧みざる....
「純情主義を想う」より 著者:小川未明
あって、マルクス主義が科学的である故に、前者に、大衆を獲得する力がないといって、
貶することができるであろうか。 その時代の民衆作家は、みなナロードの精神を有し....