»
貼る
「貼る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
貼るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:ヴェーゲラーフランツ・ゲルハルト
かなりよい。胃が強くなる薬をたまに摂っている。また君のすすめに従って腹部に薬草を
貼ることも始めた。――灌水浴のことはフェーリングは耳を傾けようとしない。だいたい....
「わが母を語る」より 著者:上村松園
ころで、古い絵の本を買うてそれを写しておりました。字はとても達筆でした。茶の壺に
貼る茶名をかいた紙が、赤くなると、母は自分で書いてはりかえます。 母の二十六、....
「暗号数字」より 著者:海野十三
署名が印刷してある。帆村の第六感はうまく的中した。 帆村は、そのポスターを壁に
貼ると、ゲーム取に向って、なかなかあきそうもないから下へ行って紅茶をのんでくるか....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
み重ねる。これは風船の、呼吸を吹きこむところと、その反対のお尻のところとの両方に
貼る尻あて紙である。呼吸を吹きこむ方のには、小さい穴を明けて置く、これだけが風船....
「白銅貨の効用」より 著者:海野十三
け、これに封書をくわえさせる。どっちが上るか下るかによって、郵税として三銭切手を
貼るべきか、もう一枚殖やして六銭だけ
貼るべきかがわかるという簡易秤の役目をつとめ....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
。早川渓谷の秋も美しかろう。湯島の温泉も愉快であろう。西山へ、西山へ、画板に紙を
貼る時も、新しく絵具を求むる時も、夜ごとの夢も、まだ見ぬ西山の景色や白峰の雪に想....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
十五歳の娘時代は何にも思わなかった。ただ人々が痛みどころがあると揉んでその患部に
貼る朝顔の葉を何か好もしいものに思い、痛みもないのに額などに貼りつけ、草汁の冷た....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
繕をしてくれたが、それも一度ぎりで姿をみせないので、家内総がかりで貼り残しの壁を
貼ることにした。幸いに女中が器用なので、まず日本紙で下貼りをして、その上を新聞紙....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
繕をしてくれたが、それも一度ぎりで姿をみせないので、家内総がかりで貼り残しの壁を
貼ることにした。幸いに女中が器用なので、先ず日本紙で下貼りをして、その上を新聞紙....
「鬼」より 著者:織田作之助
なものだね。闇市で証紙を売っていたということだが、まさかこんな風に出て来た紙幣に
貼るわけでもないだろう」 そう言うと、彼は急に眼を輝した。 「へえ……? 証紙....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
やると、お前はさすがにいやな顔をした。「諸事倹約」「寄附一切御断り」などと門口に
貼るよりも未だましだが、たとえば旅行すると、赤帽に二十円、宿屋の番頭に三十円など....
「砂糖泥棒」より 著者:黒島伝治
なに?……早ようお呉れ!」 「きれいな、きれいなもんじゃぞ。」 彼は、醤油樽に
貼るレッテルを出して来た。それは、赤や青や、黒や金などいろ/\な色で彩色した石版....
「蜻蛉返り」より 著者:佐藤垢石
れは桐生や足利産の丸帯やお召を、一度京都へ運んで行って、これを西陣織として商標を
貼るのと同じであろう。 近年、九州五島あたりは、鰡の通過が少なくなったために、....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
分に致し、何処に会が有っても芝居の見物でも、斯ういう店開きが有れば其の様にびらを
貼るという様な事でございまして、中々物入の続く商売。殊に暮などは抱子を致して居れ....
「家」より 著者:島崎藤村
にそそいだ。 お俊の娘らしい話は、手紙のことに移って行った。切手を故意に倒まに
貼るのは敵意をあらわすとか、すこし横に
貼るのは恋を意味するとか、そんなことを言出....