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「資本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

資本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
僕は硝子《ガラス》会社の社長のゲエルに不思議にも好意を持っていました。ゲエルは資本家中の資本家です。おそらくはこの国の河童《かっぱ》の中でも、ゲエルほど大きい....
」より 著者:芥川竜之介
たのもそれからである。僕は勿論社会科学に何《なん》の知識も持っていなかった。が、資本だの搾取《さくしゅ》だのと云う言葉にある尊敬――と云うよりもある恐怖《きょう....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
のは臆病《おくびょう》ものか怠けものである。 * 我我を支配する道徳は資本主義に毒された封建時代の道徳である。我我は殆《ほとん》ど損害の外に、何の恩恵....
或る女」より 著者:有島武郎
とんじゃく》なく、 「もうすぐ検疫官がやって来るから、さっきの約束を頼みますよ。資本入らずで大役が勤まるんだ。女というものはいいものだな。や、しかしあなたのはだ....
或る女」より 著者:有島武郎
てもらってできたまとまった金とが何もかにもこれから姉妹三人を養って行くただ一つの資本だった。その金が使い尽くされた後には今のところ、何をどうするという目途《あて....
片信」より 著者:有島武郎
。これらの偉大な学者や実際運動家は、その稀有《けう》な想像力と統合力とをもって、資本主義生活の経緯の那辺にあるかを、力強く推定した点においては、実に驚嘆に堪えな....
星座」より 著者:有島武郎
だ。嶄然《ざんぜん》足角を現わしている。経済学史を講じているんだが『富国論』と『資本論』との比較なんかさせるとなかなか足角が現われる。馬脚が現われなければいいな....
宣言一つ」より 著者:有島武郎
第四階級以外の階級者に対して、ある観念と覚悟とを与えたという点にある。マルクスの資本論でもそうだ。労働者と資本論との間に何のかかわりがあろうか。思想家としてのマ....
想片」より 著者:有島武郎
る)を根柢的に打ち崩《くず》したものは実にブルジョア文化を醸成《じょうせい》した資本主義の経済生活だと断言している。そしてかかる経済生活を打却することによっての....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
においては、いっさいの発明はじつにいっさいの労力とともにまったく無価値である――資本という不思議な勢力の援助を得ないかぎりは。 時代閉塞の現状はただにそれら個....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
、岩内じゅうの小売り商人にどれほどの打撃であるかを考えながら、自分たちの漁獲が、資本のないために、ほかの土地から投資された海産物製造会社によって捨て値で買い取ら....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
習慣とが欠くべからざる必要事である。これらの外面的な情実から、家族は国家の柱石、資本主義の根拠地となっている。その為めには、縦令愛の失われた男女の間にも、家族た....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
頭を低げてもらいましても、ドーにも致方がございませぬ。神詣でには矢張り真心一つが資本でございます。たとえ神社へは参詣せずとも、熱心に心で念じてくだされば、ちゃん....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
の人間が生きて行かなければならぬのであります。これがためには、自由党の自由放任の資本主義経済によっては断じて打開されないと思うのであります。これには、われらの主....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
は日本の二十何倍の広さをもち、物資もきわめて豊富である。もちろん失業者もあれば、資本主義の矛盾もいろいろ出てはいるが、皆が生活を楽しんでいる。ところが日本は今、....