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資産家
「資産家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
資産家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
の長男の姉だったろうではございませんか。勿論私は一応辞退しました。第一教員の私と
資産家のN家とでは格段に身分も違いますし、家庭教師と云う関係上、結婚までには何か....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
して歿《な》くなったとか云う事でしたから、その一人息子だった彼は、当時もう相当な
資産家になっていたのでしょう。私が知ってからの彼の生活は、ほんの御役目だけ第×銀....
「路上」より 著者:芥川竜之介
となく西洋の尼寺《あまでら》へでも行ったような心もちがした。
「これは長野のある
資産家の御嬢さんですが、何でも縁談が調わなかったので、発狂したのだとか云う事です....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ると、ここに銭という大家がありまして、その主人は銭翁と呼ばれ、この郡内では有名な
資産家として知られていました。銭の家には今年十七のひとり娘がありまして、父の寵愛....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
弄品屋の店で、ありあわせたこの雀を買ったのがはじまりで、笛吹はかつて、麻布辺の大
資産家で、郷土民俗の趣味と、研究と、地鎮祭をかねて、飛騨、三河、信濃の国々の谷谷....
「古狢」より 著者:泉鏡花
、且つ指環を、竈の火に彩られて顕われた。 「おお、これは。」 名古屋に時めく大
資産家の婿君で、某学校の教授と、人の知る……すなわち、以前、この蓮池邸の坊ちゃん....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
別嬪が、生命がけ二年|越に思い詰めている技手の先生……ともう一人は、上州高崎の大
資産家の若旦那で、この高島田のお嬢さんの婿さんと、その二人が、いわれあって、二人....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
先生のいいつけが厳しい。……というのは羽織袴です――弁持も私も、銀行は同一取引の
資産家だから、出掛けに、捨利で一着に及んだ礼服を、返りがけに質屋の店さきで、腰を....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
京に於て結成された瑪瑙座と言う新しい劇団の出資者で、大月と同じ大学を卒えた齢若い
資産家であるが、不幸にして一人の身寄をも持たなかった代りに、以前|飯田橋舞踏場で....
「雪女」より 著者:岡本綺堂
れなくなった。たずねる先は渾河と奉天との丁度まん中で、その土地でも有名な劉という
資産家の宅であるが、そこまではまだ十七|清里ほどあると聞かされて、堀部君はがっか....
「慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
はいよいよ安心して自分の座敷に戻る。 午後一時頃に田島さん再び来たる。被害者が
資産家の息子だけに、この事件は東京の新聞にも詳しく掲載されてあるとの話なり。現に....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
感を起こさしむ。第二の寺院は参衆七百人のうち、男子は五人に過ぎず。さらに旧教徒の
資産家のみを埋葬せる墓地に至るに、数十間にわたる長屋数棟連立し、その棟下に墳墓を....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
課長を中心に大評定を始めた。賀川市長排斥はもう決定的なこととなった。それも全市の
資産家がその運動を支持するというので、さらに勢いをつけたのである。 市長は今さ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
いう川西家。川西家は当時すでに一に小曾根、二に座古清といわれるほどの兵庫きっての
資産家で、帝国海上火災の代理店をしており、家業としては片手間に石炭問屋をやってい....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
らば国家的事業とするも可なりである。しかしそれはほとんど不可能に近い。それで私は
資産家特に成金の活用を提唱する。国家は先ず国防献金等を停止する。自由主義時代に於....