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「賑わい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

賑わいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明治懐顧」より 著者:上村松園
したが、仮巻に貼られて陳列され、階下では席上画が催されました。春などは円山も人で賑わいますが、この鈴木社中画会の看板をみて、入ってくる人がかなりあったものです。....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
、いいつたえられている。 今日は、酋長ミンチの家はお客さまがあって、たいへんな賑わいだった。お客さまというのは、このミンミン島の隣の島――といっても、海上五十....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
車が爽やかな息を吐きながらしず/\パッシイ街の方へ越えて行く。昨日の祭日の粗野な賑わいを追っ払ったあとから本然の姿を現わして優雅に返った巴里の空のところどころに....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
った。何をきいても確かな返事をしなかった。 「子細はあとで話します。」 開帳の賑わいで、どこの宿屋も混雑している。この一行の座敷は海にむかった角にあるが、それ....
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
その草鞋を穿き替えている間に、次郎左衛門は垂簾《たれ》のあいだから師走の広小路の賑わいを眺めていたが、やがて何を見付けたか急に駕籠を出ると言った。 駕籠を出る....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
時ごろまで露店の灯が消えない。大晦日は十二時過ぎるまで賑わっていた。 但しその賑わいは大晦日かぎりで、一夜明ければ元の寂寥にかえる。さすがに新年早々はどこの店....
正月の思い出」より 著者:岡本綺堂
も吹かない。前にもいう通り、戦捷の新年である。しかもこの好天気であるから、市中の賑わいはまた格別で、表通りには年始まわりの人々が袖をつらねて往来する。家々の国旗....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
月十五日の夜)燈をかけつらねて、諸人に見物を許すことにしていたので、その宵よいの賑わいはひと通りでなかった。 元の至正二十年の正月である。鎮明嶺の下に住んでい....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の城内に元宵の燈籠をかけつらねて、諸人に見物を許すことにしていたので、その宵々の賑わいはひと通りでありませんでした。 元の至正二十年の正月のことでございます。....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
物の団体が続々上京する。天下の春はほとんど東京にあつまっているかと思われるような賑わいのなかに、わたしも愉快な日を送っていた。 しかし遊んでばかりはいられない....
両国の秋」より 著者:岡本綺堂
ちが含まれて、前景気がいつも引き立たなかった。江戸名物の一つに数えられる大川筋の賑わいも、ことしはこれが終りかと思うと、心なく流れてゆく水の色にも冷たい秋の姿が....
エキゾチックな港街」より 著者:小野佐世男
とつくづく考えさせられてしまったのである。 そういいますが、まだ夜の街は水兵で賑わい、まるで映画もどきのセーラーの喧嘩の華がところどころに演じられ、港サセボは....
書記官」より 著者:川上眉山
一 笆に媚ぶる野萩の下露もはや秋の色なり。人々は争うて帰りを急ぎぬ。小松の温泉に景勝の第一を占めて、さしも賑わい合えりし梅屋の上も下も、尾越しに通う鹿笛の音に哀れを誘われて、廊下を行き交....
雑煮」より 著者:北大路魯山人
主婦の心がけ次第で、第一日は地方色豊かなお国風雑煮、二日目からは東京風の贅沢な、賑わいのある楽しいもの、というようにすれば、家族に喜ばれること請け合いだ。 か....
おせん」より 著者:邦枝完二
か覚めない時分、早くも感応寺中門前町は、参詣の名に隠れての、恋知り男の雪駄の音で賑わいそめるが、十一|軒の水茶屋の、いずれの見世に休むにしても、当の金的はかぎ屋....