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「賓客〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

賓客の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
実に未曽有《みぞう》の豪奢を極めたものであった。かねてこうと大かたは想像して来た賓客《まろうど》たちも、予想を裏切らるるばかりの善美の饗応《もてなし》には、その....
海底大陸」より 著者:海野十三
いに海底超人国探検隊長となって、大西洋にのりだすことを承諾し、そして、ルゾン号の賓客となったのである。 博士は探検隊を組織するとともに、海底にくだるためのあら....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
る。永禄元年七月二十日、正午時刻のことである。 纐纈城では捕虜のことを「大事な賓客」と呼んでいた。その大事な賓客達の部屋は、広いそして無限に長い、掃除の行き届....
西湖主」より 著者:田中貢太郎
じめたが、旧家の人もそれには及ばなかった。七八年の間に五人の児を生んだ。陳は毎日賓客を招いて饗宴を張ったが、室から料理から豊盛の極を尽していた。陳に向ってその境....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
なくなった。今夜は枕を高くしてねむられるわいと、飛行島の建設団長リット少将以下、賓客のハバノフ氏にいたるまで、いずれもいい気持になってぐっすり寝こんでいたところ....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
「サア」 「あたくし、ザチでございますの」 晦冥国の女王、さっき、招かれざる賓客として乗り込んだのが、ザチだった。折竹はいよいよ捕まったかと思うよりも、夢の....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
侵入者たちは多くの従者をしたがえており、その従者たち単独でもこの客間の卑しからぬ賓客として遇せらるべき人々であったから、それはもう一見しただけでは全く判断のつけ....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
隅守というような、高名の幾人かの町奉行から「部下」として力にされたばかりでなく「賓客」ないしは「友人」として尊敬されたほどであった。それに彼は学者であった、とは....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
のである。そして、そのキリスト紀元千七百八十年にモンセーニュールの接見会に集った賓客たちの中で、頭髪を縮らし、髪粉をつけ、金モール服を著、扁底靴を穿き、白絹靴下....
この握りめし」より 著者:岸田国士
資格でやつとそれらのトルコ人を本国まで連れて行き、時のサルタン(トルコ皇帝)から賓客扱いをされたという伝説めいた話が少年の彼を感動させたのである。 そんなわけ....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
ように腕を組んだ。と、この時甲板の方から陽気な笑い声がドッと起こった。秋山要介を賓客とし、森田屋の手下の海賊どもが、酒宴をひらいているのであった。 ここは梵字....
剣侠」より 著者:国枝史郎
(どっちみち俺は陣十郎とは、もう一緒には住みがたい。……では馬大尽井上嘉門の、賓客部屋へも帰れない。……どうしたらよかろう? どうしたらよかろう?) ひた走....
丸の内」より 著者:高浜虚子
たので二、三度引き逢わされた。 帝劇の工事が竣成して花々しく開場した時には私も賓客の一人として招待された。赤いじゅうたんをしき詰めた階段の上を皆が恐る恐る踏ん....
四十年前」より 著者:内田魯庵
突拍子もなくて、初めて聞くものには作り咄としか思われないだろう。 何しろ当夜の賓客は日本の運命を双肩に荷う国家の重臣や朝廷の貴紳ばかりであった。主人側の伊井公....
アイヌ宗教成立の史的背景」より 著者:知里真志保
をアイヌは“シケカムイ”(sike-kamuyト・ネ”(marapto-ne)“賓客・となる”というのでありますが、それは山の神が、はるばる背負って来たみやげの....