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賭ける
「賭ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
賭けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魔術」より 著者:芥川竜之介
私の前に、札《ふだ》をつきつけながら、
「さあ、引き給え。僕は僕の財産をすっかり
賭ける。地面も、家作《かさく》も、馬も、自働車も、一つ残らず賭けてしまう。その代....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
ラムのおもてを一と目見ただけで充分に知れることだった。 同志百七十一人の生命を
賭ける死のプログラム! 6 どうか読者諸君も気を鎮めて、次に示すこの....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
、二十九日爆弾の影に怯え、三十日爆弾を噂し、三十一日爆弾の有無を論じ、一日爆弾に
賭けるというわけで、ついに金博士の時限爆弾は、住民たちの生活の中に溶けこんでしま....
「河明り」より 著者:岡本かの子
こういうことは、誰でも知り過ぎていて、平凡に帰したことだが、この家の娘が身を
賭けるようにして、河上を探りつつ試みたあの土俗地理学者との恋愛の話の味い、またそ....
「富士」より 著者:岡本かの子
こと三つお叩頭《じぎ》をして、置いて帰った。愛別離苦の悲しみと偉大なものに生命を
賭ける壮烈な想いとで翁の腸は一ねじり捩れた。こどもを山にかずける度びに翁の腹にで....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
した。 この愁笑に堪えない寓話は、一面、人間が生の秘密を探り当てたい欲望が死を
賭けるほど強いことを物語っていると同時に、生の秘密は死の秘密と一致すること、すな....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
したのか知れないが、次郎左衛門は心からその親切を感謝した。自分の生命《いのち》を
賭けるような危ない商売はもうふっつりと思い切ろうと女に誓った。 「今度来るときに....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
と骨牌をしないという誓言をさせた上で、三枚の切り札の秘密を彼に授けて、順じゅんに
賭けるように教えたのだ。そこで、シャプリッツキイは前に負けた敵のところへ出かけて....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
「出来るものか」 「そんなら賭けをするか」と、柳は言った。 「むむ、五千の銭を
賭ける」 郭は銭を
賭けることになった。主人の冉も賭けた。すると、柳は壁にかけて....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
け》の桝形のまん中に坐って、握り飯三つと酒一合を飲み食いした者には、五両の賞金を
賭けると云うことになった。よろしい、おれがやって見せると引き受けたのが安太郎で、....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
た。 「ところで、俺はこの世界にまだ一度も現われていないダイヤの新礦地の所在を
賭ける。それにはまず、諸君の誰かに値を付けてもらう。そして、それだけの金額のご提....
「雨」より 著者:織田作之助
手に角頭を八六歩と突くような嫌味な指し方をしたり、賭けないと気がのらぬと煙草でも
賭けると、たったカメリヤや胡蝶一箱のことにもう生死を賭けたような汚い将棋を指し、....
「雨」より 著者:織田作之助
手に角の頭の歩を突くような嫌味な指し方をしたり、賭けないと気が乗らぬとて煙草でも
賭けると、たった胡蝶やカメリヤ一個のことで生死を賭けたような汚い将棋をし、負ける....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
変えてしまうくらい、偶然を利用するのが巧かった。いや、利用するというより、偶然に
賭けるのだ。そして、賭にはつねに勝って来た。幸運に恵まれた男だというわけだが、し....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
ある。負けた者は賭《か》ける料が無くなる。負ければ何の道の勝負でも口惜しいから、
賭ける料が尽きても止《や》められない。仕方が無いから持物を
賭ける。又負けて持物を....