贈物[語句情報] » 贈物

「贈物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

贈物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
のが文学者の持っている Ambition《アムビション》 であります。それでその贈物《おくりもの》、われわれがわれわれの思想を筆と紙とに遺してこれを将来に贈るこ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
な塩瀬に、鉄扇かずらの浮織のある、近頃行わるる洋服持。どこのか媒妁人した御縁女の贈物らしく、貰った時の移香を、今かく中古に草臥れても同一香の香水で、追かけ追かけ....
戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
がいかなるものか。それらの教訓こそはこの戦争が日本に与えたあまりにも痛切な皮肉な贈物というべきであろう。....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
もせで、泪を流して僕に感謝したばかりか、記念のためというので、奇妙な彫の指環まで贈物として僕によこしたじゃないか。そのとき僕は、『御主人には黙っていられた方がい....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
父の誕生日に瓦斯マスクの贈物 「やあ、くたびれた、くたびれた」家中に響きわたるような大声をあげて、大旦那....
蠅男」より 著者:海野十三
だしてくれたまえ」 若き夫婦は、感激のいろを現わして、この素朴ながら念の入った贈物を感謝した。 ベルの音がハタと止った。いよいよ発車である。見送りの人たちは....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
牛の血から製したブルテイン第一号壱缶を寄贈される。血の損失に痛い私にはありがたい贈物なり。 ◯蒼鷺幽鬼雄の第二作「血染の昇降機」を書き始める。 八月五日 ◯漸....
少年探偵長」より 著者:海野十三
ていた入れ目であった。 「さ。これをキヨシ君に進呈する」 老人は、気味のわるい贈物を、春木少年の方へさしだした。 なんということであろう。老人は気が変になっ....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
検隊のことを心配して地球上から見まもってくれていた世界連盟本部からの温かい貴重な贈物だったのである。救済物資《きゅうさいぶっし》がいっぱいはいっている塔だったの....
大脳手術」より 著者:海野十三
ではないか。そして私に売却させて置いて、後でそれを自分で買取って予ねての愛人への贈物にするとは、実に許しがたい暴状である。 それにしても、彼女の予ねて愛する男....
火星探険」より 著者:海野十三
と河合に贈るのだった。 二人は感激の涙に頬をぬらし放しで、かかえ切れないほどの贈物をうけとった。 「おい時刻が来たぞ、きあ出発だ」 見送人の方から注意されて....
大空魔艦」より 著者:海野十三
されたというのだね。そしてあとから拾いにゆくといったのだな。はて空魔艦からの変な贈物だわい。一体どういうわけだろうか」 といっているところへ、一人の船員が階段....
東京要塞」より 著者:海野十三
が冬に変ろうという十一月の候、例の某大国は日本国民の前にびっくりするような大きな贈物をするというニュースを披露した。それはかつて欧洲大戦の砌、遥々欧洲の戦場に参....
黒百合」より 著者:泉鏡花
、向直って、 「お嬢様、お茶を入れて参りましょう。」 勇美子は余念なく滝太郎の贈物を視めていた。 「珈琲にいたしましょうか。」 「ああ、」 「ラムネを取りに遣....
中支遊記」より 著者:上村松園
まるところに砂子地に鶴を描いた六曲屏風が据えられていた。いずれは日本の知名の方の贈物かも知れない。日本画の筆になった新しい絵のようであった。或は知っている作家か....