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赤色
「赤色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
赤色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「卑怯者」より 著者:有島武郎
車が一台置いてあった。水色のペンキで塗りつぶした箱の横腹に、「精乳社」と毒々しい
赤色で書いてあるのが眼を牽《ひ》いたので、彼は急ぎながらも、毒々しい箱の字を少し....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
大釜の据え付けをしたりして、黒ずんだ自然の中に、毛布の甲がけや外套のけばけばしい
赤色をまき散らす季節にはなったろう。このころ私はまた妙に君を思い出す。君の張り切....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
状星雲に最も近似したもの)から始めて、最後には既に消えかかっていると考えられる暗
赤色のものに終るという等級を作ったのである。これらの光った星の次に来るのが暗黒な....
「猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
聞く所によれば野蛮人は
赤色を愛すると云うが、我輩文明人にしても尚野蛮の域に居る所の子供は
赤色を好み、段....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
こんな意味を通じた。 「救護して、あとで戦闘ができそうな人を選べ!」 一方が、
赤色手提灯の薄い光の下に、手帖を展げて、読みにくい文字を書いた。 他の一人が、....
「地球盗難」より 著者:海野十三
すると俄かにリンリンリンリンと、けたたましい警鈴の響! 顔をあげると、大きな
赤色灯が生物のように激しい息をしていた。 辻川博士はサッと顔色を変えた。 そ....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
不安な気を起させるものといえば、この部屋の照明が、相当明るいには相違ないが、淡い
赤色灯で照明されていることであった。 そのときであった。隣室に人声が聞え、つづ....
「地球要塞」より 著者:海野十三
光があった。私は、おやと思った。 そのうちに、こんどは真赤な光にかわった。その
赤色光は、消えなかった。その代り
赤色光は、いつの間にか橙《だいだい》色にかわった....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
をひめていることが、こうして発見されたのである。 「そうか。やっとわかった。この
赤色藻こそ、ミミ族の正体だ」帆村はそう言って、解剖台から二三歩後へ下った。 「え....
「流線間諜」より 著者:海野十三
図譜に向いあった壁面に、一つの穴のようなものがポカリと明くと、その中からサッと
赤色の光線が迸ると見るより早く、かの大図譜の上に投げ掛った。 と。―― なん....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
赤襯衣を着込んだのが、緋の法衣らしい、坊主袖の、ぶわぶわするのを上に絡って、脛を
赤色の巻きゲエトル。赤革の靴を穿き、あまつさえ、リボンでも飾った状に赤木綿の蔽を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
玖珠郡内の岩扇山に似たり。人家は二階造りにして、煉瓦壁多きも、屋根はトタンぶきを
赤色に塗りたるもの多く、往々板ぶきを見る。市外は多く木造板ぶきなり。博物館、美術....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
。たしか二十九歳だと聞いていたが、見たところはせいぜい二十二三、眼の覚めるような
赤色ボックス型オーヴァを着ていた。彼女は松岡旧伯爵の世嗣一雄夫人で、類稀れな美貌....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
色盲及び色弱の大部分が赤緑色盲及び赤緑色弱であり、それらの人の共通の性質として、
赤色と緑色との区別は多少とも不完全であるに拘らず、青色と黄色とを区別することは健....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
ムプによると、昭和十一年の一月三十一日(午後零時――四時)で、富士山を図案化した
赤色の壱銭五厘切手の貼ってある、「石見国府址伊甘の池」の絵葉書であり、他の一通は....