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赤襟
「赤襟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
赤襟の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
局長に任命されると早速自分だけの部屋を仕切って、それを【官房】と名づけ、扉口には
赤襟にモールつきの服を着せた案内係を置いて、来訪者のあるごとに、いちいち把手《と....
「嵐」より 著者:島崎藤村
人もないとのことだった。 「そんなに、みんな迷っているのかなあ。」 「なんでも『
赤襟のねえさん』なんて、次郎ちゃんたちがからかったものですから、あれから末子さん....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
! 誰もいやがらねえのかしら。 ――どうとも仕様がない。もとの並木道を、三人の
赤襟飾のピオニェールにくっついて歩いて来た信吉は、不意と微かに顔色を変えた。 ....
「ピムキン、でかした!」より 著者:宮本百合子
キータが、材木へチョウナをぶっこんだ。 ペーチャは裸だ。裸の首へピオニェールの
赤襟飾をちょいと結んでいる―― jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。....
「ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
るのとは種属の違う二ペンスエハガキを並べた。たとえばこんなエハガキだ。 街角。
赤襟巻の夕刊売子がカラーなしの鳥打帽をつかまえて云っている。 ――ペニー足りね....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
。上、青。下、白。役員はフロックコウトに赤靴だ。 旗手|高石。 墨西哥。白に
赤襟。 モナコ。白衣にあかい帽子。九人。 パナマ。ひとり。 参加国全四十五....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
の広告か、手に持ったのは銀の斜子打の女煙管である。 氷店の白粉首にも、桜木町の
赤襟にもこれほどの美なるはあらじ、ついぞ見懸けたことのない、大道店の掘出しもの。....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
何を着ていたかわからないが、彼女が次の年に「白薔薇《しろばら》」を書いたなかに、
赤襟、唐人髷の美しいお嬢さまが、九段《くだん》の坂の上をもの思いつつ歩く姿を、人....
「地上」より 著者:島田清次郎
つの桃われ髪が行儀よく並んで、顔は蒲団にかくれて見えないのは、米子と市子の二人の
赤襟の少女だった。米子は今年十四ではじめて
赤襟になったのだが、「米ちゃんがなるな....
「徒歩旅行を読む」より 著者:正岡子規
も一日の旅行を終りて草臥れ直しの晩酌に美酒佳肴《びしゅかこう》山の如く、あるいは
赤襟赤裾《あかえりあかすそ》の人さえも交りてもてなされるのは満更《まんざら》悪い....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
ける。実際暑くなったなア。」 「こら。こんなよ。触って御覧なさい。」と君江は細い
赤襟をつけた晒木綿《さらしもめん》の肌襦袢《はだじゅばん》をぬぎ、窓の敷居に掛け....
「性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
の火を掻いた。この廓のしきたりとして、どういう家にもみな香を焚いてあった。それに
赤襟といわれている美しい人形のような舞妓がいて、姉さんと一しょに座敷へやって来る....