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赤身
「赤身〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
赤身の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
勢力を占めていた対州鰤という奴が在った。魚市場へ行ってみると、黒い背甲を擦剥いて
赤身を露した奴がズラリと並んで飛ぶように売れて行ったものだが、これは春先から対州....
「野道」より 著者:幸田露伴
まだ知らないことだ。が、教えられていたから、妻に対って、オイ、二三枚でよいが杉の
赤身の屋根板は無いか、と尋ねた。そんなものはございません、と云ったが、少し考えて....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
に指を重ねて坐った。そして、低い声で
「東方|阿※《あしゅく》如来、金剛忿怒尊、
赤身大力明王、穢迹《えじゃく》忿怒明王、月輪中に、結跏趺坐《けっかふざ》して、円....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
もいって赤と白と段々になったところだ。知らない人は赤い処ばかりくれろなんぞと腿の
赤身の一番悪い処を買って良い処を捨《すて》てしまう。赤い処でも上等のロースなら外....
「鮪の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
脂っ濃いものから嗜好が遠ざかる。 茶漬けに用いるまぐろの材料も、トロ、中トロ、
赤身、好みによって選択すればいいわけである。 脂の少ない
赤身は
赤身で美味いし、....
「鮪を食う話」より 著者:北大路魯山人
がぼろぼろこぼれるほど、さびの利いたのをすし食いは賞美する。ところが羊羹のような
赤身は脂肪分が少ないからさびが利くが、中脂肪以上、トロなんという脂肪のきついとこ....
「うどんのお化け」より 著者:古川緑波
えないんだから、トロもヅケもない。まぐろを食えば、たちまち蕁麻疹《ジンマシン》。
赤身の魚は一切駄目。すし屋へ行ったって、食えるものと言ったら、こはだ、あなご、卵....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
限ります。これは上等にすると牛肉のランという処を一斤買って脂身《あぶらみ》のない
赤身だけを削《けず》るように極《ご》く細かく切って深い壺へ入れます。それへ塩を小....
「夏日小味」より 著者:北大路魯山人
もよいが、むしろそれは野暮であろう。最高の錦木とは、上等のかつおぶしの中心である
赤身ばかりを薄く削ること、太いよいわさびを細かいおろし金で密におろすこと。御飯を....
「猪の味」より 著者:北大路魯山人
身が高かった。私なども脂身が美味いと思っていた。ところが東京へ来てみると、反対に
赤身が高く、脂身が安い。「東京は美味いところが安いのだね」などと言って、脂身を買....