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「赦免〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

赦免の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
はら》から使に立った、丹左衛門尉基安《たんのさえもんのじょうもとやす》は、少将に赦免《しゃめん》の教書を渡した。が、少将の読むのを聞けば、おれの名前がはいってい....
心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
いる。また一方には親方の庄蔵から町名主《まちなぬし》にその事情を訴えて、六三郎の赦免をしきりに嘆願したので、結局六三郎はお構いなしということで免《ゆる》された。....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
い、よい。包まずに申せ」と、忠通は興《きょう》ありげにうなずいた。 「父行綱が御赦免《ごしゃめん》を……」 言いかけて、彼女は恐るおそる縁の上に平伏した。忠通....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
」 「不服か」 「でも、てまえの密貿易の科《とが》は、すでに長崎お奉行さまからご赦免になっているではござりませぬか!」 「囚人とはいいじょう、許しなくして人をむ....
俊寛」より 著者:菊池寛
と、船の舳には、一流の赤旗がへんぽんと翻っている。平家の兵船だと思うと、その船に赦免の使者が乗っていることが三人にすぐ感ぜられた。 船は、流人たちの姿を見ると....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
になって働いているのである。当分と云っても、もう二年以上になるが、彼はまだ本当の赦免に逢わない。彼は今年二十六歳であるが、恐らく三十歳になるまではそのままであろ....
島原の乱」より 著者:菊池寛
候。左様の事に候はゞ、大将四郎にて御座候とも、罷り出でたる者これ在るに於ては、御赦免罷り成る可きの由に御座候事。 一、我等ども此の如きの身上に罷り成り、右の通り....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
な異変が生じたか分らないと思う。 大阪冬の陣の媾和には、初め家康から、一、浪人赦免、二、秀頼|転封の二条件を提議し、大阪方からは、一、淀君質として東下、二、諸....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
でもない。福島の役人たちが湯舟沢村の方へ引き揚げて行った後で、「お叱り」のものの赦免せられるようにと、不幸な村民のために一同お日待をつとめた。その時のお札は一枚....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
ある。慈悲は神的属性ではない。そうしたものは無用である。何となれば、慈悲は刑罰の赦免を必要とするが、刑罰の赦免は、犯せる罪の一切の結果が除き去られた暁に於てのみ....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
計らってやろう、それ故お前も昔は音に聞えた悪党、残念では有ろうが善く/\謹しんで赦免の日を待つが宜かろう、何うだ」 瀧「えゝ、お有難う存じます、私は決して貴方....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
などに気を打たれていたが、やがて、海の階調のすべてを知り尽くしてしまうと、静かに赦免の日を待つようになった――しかしそれは、彼らの次代に巨人を得た際のことである....
俊寛」より 著者:倉田百三
の祈祷によって非常のゆるし行なわる。しかる間、鬼界が島の流人、丹波成経、平康頼を赦免す。 成経 (康頼と顔を見合わす) 基康 つつしんでおうけなされい。 俊寛 ....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
官女があった。ブウス氏の友人たちが、彼女に近づいて百ポンドを握らせた。ブウス氏の赦免について、女王に取りなしてもらうためである。彼女はただちに女王の御前に出てい....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
いる、広い低地も、 そっくり御寄附なさりませ。そうなされたら、お詫が※って、 お赦免になるでございましょう。 帝 いや。思い掛けぬ失錯を教えられて恐懼に....