»
起
「起〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
起の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
の言《ことば》が終らない中《うち》です。恐しいつむじ風が、髪長彦の足の下から吹き
起ったと思いますと、まるで一ひらの木《こ》の葉のように、見る見る黒犬は空へ舞い上....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
《しりぞ》けられると、二三日家に閉じこもっていた。兼ねて求馬《もとめ》と取換した
起請文《きしょうもん》の面《おもて》を反故《ほご》にするのが、いかにも彼にはつら....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
八丁堀《みなみはっちょうぼり》の湊町《みなとちょう》辺にあった話です。何でも事の
起りは、あの界隈《かいわい》の米屋の亭主が、風呂屋で、隣同志の紺屋の職人と喧嘩を....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
私ハソノ神ガ乗リ移ッテイル間中、死ンダヨウニナッテイルノデス。デスカラドンナ事ガ
起ルカ知リマセンガ、何デモオ婆サンノ話デハ、『アグニ』ノ神ガ私ノ口ヲ借リテ、イロ....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
は多方面で、しかもそれ／″＼に理解が行き届いている。が、菊池が兄貴らしい心もちを
起させるのは、主として彼の人間の出来上っている結果だろうと思う。ではその人間とは....
「狂女」より 著者:秋田滋
事もろくろく摂ろうとはせず、ただ眼ばかりギョロギョロ動かしていた。誰かがこの女を
起そうとすると、そのたびに、今にも殺されでもするかと思われるように、声をたてて泣....
「墓」より 著者:秋田滋
一八八三年七月十七日、草木もねむる真夜なかの二時半のことである。ベジエ墓地のはずれに建っている小さなほったて小屋に寐
起きをしている墓番は、台所のなかへ入れておいた飼犬がけたたましく吠えだしたので、....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
しまったのは、晩年になってからのことに過ぎない。 私にはこの数年来一つの現象が
起きているのだ。かつて私の目には曙のひかりで現れだした。愛の何たるかを知ったこと....
「初雪」より 著者:秋田滋
いのだろう？ そんなことは何ひとつ無いのである。こののち自分の身にはどんなことが
起きるのであろう？
起きて来そうなことは無い。自分の心を元気づけてくれるような期....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
かえり勝ちに明神の森まで来りしが、この曲りの三股原に至り、またつとめて勇気を振い
起し大願成就なさしめたまえと明神の祠を遙拝して、末｜覚束なき旅に上りぬ。路用とし....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
は塩化窒素の研究中であったが、これは破裂し易い物で、その為め目に負傷をして※衝を
起したことがある。自分で手紙が書けないので、ファラデーを書記に頼んだことがあるら....
「寡婦」より 著者:秋田滋
の一家の伝統になっていたのです。こと、情熱に関する限り、彼女たちはどのような事が
起ろうと驚きもしなかったのです。彼女たちの前で、誰かが、性格が相容れぬために対立....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
かずかずを語りおわると、親子はもう一度抱き合った。その晩は、いつまでもいつまでも
起きていた、誰も寝ようとしなかった。自分たちの手からあんなに永いあいだ逃げていた....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
て行くだけだ。小屋に住む黒人たちの国に行ってみよ。風に揺らめく褐色の天幕の下に寝
起きする白色アラビア人の住む国へ行ってみよ。ひとりひとりの人間などは問題にもなに....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
ました。夜になってから、赤児が二度ほど泣きましたが、二人はその度に、甲斐甲斐しく
起上って、あやしてやったり、「おしっこ」をさせてやったりしたので、朝方になって、....