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起立
「起立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
起立の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
まま、静かに甲板を歩きつづけていた。 「莫迦なことを言うな。」 「けれどもここに
起立していてはわたくしの部下に顔も合わされません。進級の遅れるのも覚悟しておりま....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
込まれて、ほこりの多い町を通りぬけてゆく。案内者は車の真先に乗っていて、時どきに
起立して説明する。 ランスという町について、わたしはなんの知識も有たない。今度....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
皿の中になげこむと、当惑顔で名刺の表をみつめた。前には当番兵が、渋面をつくって、
起立している。 ここは帝都に近い××防衛飛行隊本部の将校集会所だった。 「ほう....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
「おお、よくぞいった。それでこそ、私も君を呼んだ甲斐があった」 と、大佐はつと
起立すると、太刀川の方へ手をのばした。二人の手はがっちりかたく握りあわされた。二....
「流線間諜」より 著者:海野十三
めて知られた。まことに怪しき黒装束の一団! すると突然、音楽の曲目が違った。 「
起立!」 という号令が掛る、とたんに、いままで空席だった唯一つの机の前に、ボン....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
抜けたように見えました。 ずしりと、卓子の上に置くと、……先生は一足|退って、
起立の形で、 (もはや、お二方に対しましては、……御夫婦に向いましては、立って身....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
するので、監理部の向田大尉の顔をよく見識っていた。 「今晩は……。」と、佐山君は
起立して、うやうやしく敬礼した。 大尉はたしかにこっちをじろりと見返ったらしか....
「ランス紀行」より 著者:岡本綺堂
まれて、ほこりの多い町を通りぬけてゆく。案内者は自動車の真先に乗っていて、時々に
起立して説明する。 ランスという町に就いて、私はなんの知識も有たない。今度の戦....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
するので、監理部の向田大尉の顔をよく見識っていた。 「今晩は……。」と、佐山君は
起立して、うやうやしく敬礼した。 大尉はたしかにこっちをじろりと見返ったらしか....
「妖怪学」より 著者:井上円了
本は左の手の掌中に軽く握り、そのこれを握りたるものをして、無意無心に両手を垂れて
起立せしめ、棒をして身体の左右に平行せしむるなり。しかして、その目前におよそ五、....
「審判」より 著者:カフカフランツ
った。「きっともうあのときほどうやうやしく迎えられることはないでしょうね。みなが
起立しましたからねえ。きっと、私のことを裁判官だと思ったのでしょう」 「いや」と....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
と、御璽尚書のトマス・ウィンデバンクが列席する御前会議の席上であった。彼らはみな
起立していた。叔父にゆかれると宮廷での身かたが一人減るので、エセックスは、叔父よ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
終日航進を継続し、いずれへも寄港せず。正午甲板にありて、試みに自ら太陽に向かいて
起立せるに、その日陰の長さ六尺ありて、わが身長よりも長し。午後一時以後、岩石より....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
、病的な部分を截り棄ててしまうのだ。」 忽ち戸が開いた。人の足音が聞える。一同
起立した。なぜ
起立したのだか、フレンチには分からない。一体立たなくてはならなかっ....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
たら、ハッシとそれをたたきつけた、刃物は蒲団の上にずぶりと突立った。本田は敢然と
起立って飛びかかり、全力をこめて組みついた。真黒い二つのかたまりは上になり下にな....