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起請
「起請〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
起請の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
《しりぞ》けられると、二三日家に閉じこもっていた。兼ねて求馬《もとめ》と取換した
起請文《きしょうもん》の面《おもて》を反故《ほご》にするのが、いかにも彼にはつら....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
、ことしの春になって彼はその噂を聞き出した。八橋には若い浪人者の馴染みがあって、
起請《きしょう》までも取り交した深い仲である。治六はそれを主人に注意しようと幾た....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
と禿の満野とを連れて、宵のうちに仲の町へ出た。その途中でかの夕雛に逢った。夕雛は
起請《きしょう》を取りかわしている日本橋辺のあきんどの若い息子と、睦まじそうに手....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
強く抱く。舞台回る) 親鸞聖人居間 清楚な八畳、すみに小さな仏壇がある。床に一枚
起請文を書いた軸が掛かっている。寝床のそばに机、その上に開いた本、他のすみに行灯....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ございます」 大「なに嬉しくはあるまい……なに……真に手前嬉しいと思うなら、己に
起請を書いてくれ」 菊「貴方、御冗談ばかり御意遊ばします、
起請なんてえ物を私は書....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
る時彼女のたっての要請に応じて、一つの誓文を書かされた時であった。と言っても恋の
起請誓紙といったような色っぽいものではなくて、今後一切彼女のことに関する限り、作....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
あひまもり、他事にましハるへからす、 と記し、神社の事を冒頭に置き、また巻尾の
起請文も貞永式目のと殆んど同一の文を用い、終りに数行の増補をなしたるのみなるに依....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と共に、その間はそなたの身に変りのないように、そなたはこの万字楼を動かないように
起請《きしょう》をしてもらいたいのだ」 といって兵馬は、蒲団《ふとん》の下に置い....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ソノ時、橋本ト深津ハ後ヘ残ッテ居テ、以来ハ親類同様ニシテクレトイウテカラ、両人ガ
起請文《きしょうもん》ヲ壱通ズツヨコシタ、ソレカラ猶々《なおなお》本所中ガ従ッタ....
「春盲」より 著者:豊島与志雄
ることの出来る形式に過ぎない。子供を拵えることは、無意識の偶然の現象に過ぎない。
起請誓紙などは、古めかしい反故に過ぎない。だから、ちょっと来い……そしてすぐに来....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
をやるときに、私と野郎の親子の縁は――戸籍の上のことではありませんが、旦那の前で
起請をとって、フッツリ手を切るようにさせられましたようなわけで。ヘッヘッヘ」 ....
「法然行伝」より 著者:中里介山
がたし」とまで云って、右の光明房の手紙に就て法然は、「一念義|停止《ちょうじ》の
起請文」をまで定めて世に示した。その文中には「懈怠無慚《けたいむざん》の業をすす....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
いと云っておいたって、内々取ってたか何だか分るものか、お取りな、何うせ女郎の千枚
起請という譬の通りで、屏風|一重中で云った事は、皆反故同様だ」 とあら/\しく....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
菩薩を謗ってはならぬ、破戒をすすめてはならぬなどと、厳重に弟子を誡めて、七箇条の
起請文を書き、一同に署名させている。また叡山に対しても恭しい怠状を呈し、自身には....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
唱門どもにもこの旨を触れしめたことがあった。これによって宇治猿楽は、九月十一日に
起請文を入れて罪を謝している。 また文明二年二月十四日には、寺門の下知として、....