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趣
「趣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
趣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
、わたしは出来る限り、あの女の教育に尽して来ました。どうか何事にも理解の届いた、
趣味の広い女に仕立ててやりたい、――そういう希望を持っていたのです。それだけに今....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
な遠三味線《とおじゃみせん》の音《ね》を聞きながら、しばらく浅酌《せんしゃく》の
趣を楽んでいると、その中に開化の戯作者《げさくしゃ》のような珍竹林《ちんちくりん....
「河童」より 著者:芥川竜之介
よりも衛生的だからね。」
六
実際また河童の恋愛は我々人間の恋愛とはよほど
趣を異《こと》にしています。雌の河童はこれぞという雄の河童を見つけるが早いか、雄....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
は頼まれないよ。第一他人の聞きたがっている音楽を銭《ぜに》ずくでやめさせるのは悪
趣味《あくしゅみ》じゃないか?」
「それじゃ他人の聞きたがらない音楽を金《かね》....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
、あるいはあらゆる大男|並《なみ》に総身《そうみ》に智慧《ちえ》が廻り兼ねと言う
趣《おもむき》があったのかも知れません。ちょっと本筋へはいる前にその一例を挙げて....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
衛門、数馬《かずま》はそちに闇打ちをしかけたそうじゃな。すると何かそちに対し、意
趣《いしゅ》を含んで居ったものと見える。何に意
趣を含んだのじゃ?」
「何に意
趣を....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
、こう自分は疑ったのである。
第二の疑問は、第一の疑問に比べると、いささかその
趣を異にしている。「さまよえる猶太人」は、イエス・クリストに非礼を行ったために、....
「彼の長所十八」より 著者:芥川竜之介
歩いていると、遠い所の物は代りに見てくれる故、甚便利なり。 十三、絵や音楽にも
趣味ある事。但しどちらも大してはわからざる如し。 十四、どこか若々しき所ある事....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
、メリメよりも芸術家ではないと云う。云う心はメリメよりも、一つ一つの作品に渾成の
趣を与えなかった、或は与える才能に乏しかった、と云う事実を指したのであろう。この....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
ることを得れども、折ることは必しも容易ならざるもの、――たとえば、雪に伏せる竹と
趣を一にすと云うを得べし。 この強からざるが故に強き特色は、江戸っ児の全面たら....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
たる家家の向う「低き夢夢の畳める間に、晩くほの黄色き月の出を見出でて」去り得ない
趣さえ感じたことがある。愛すべき三汀、今は蜜月の旅に上りて東京にあらず。…………....
「久米正雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
久米は官能の鋭敏な田舎者です。 書くものばかりじゃありません。実生活上の
趣味でも田舎者らしい所は沢山あります。それでいて官能だけは、好い加減な都会人より....
「佐藤春夫氏の事」より 著者:芥川竜之介
四、佐藤の詩情は最も世に云う世紀末の詩情に近きが如し。繊婉にしてよく幽渺たる
趣を兼ぬ。「田園の憂欝」の如き、「お絹とその兄弟」の如き、皆然らざるはあらず。こ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
エヂソンも面白がって読み耽けり、大発明家となった。 この本は普通の本とは非常に
趣きが異っていて。 電磁気以外の研究は「化学および物理学の実験研究」という本に....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
な紳士風の人間のように思われ、荒っぽい田舎の男たちにくらべれば、はるかにすぐれた
趣味や才芸もあり、じっさい、学問ではただ牧師に及ばないだけだと考えられるものだ。....