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「趣味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

趣味の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文放古」より 著者:芥川竜之介
《なにわぶし》とだって云うんじゃないの? それでもさすがに浪花節だけは好《い》い趣味じゃないと思っていたんでしょう。あたしの前じゃ浪花節のなの字も云わずにすまし....
一夕話」より 著者:芥川竜之介
、わたしは出来る限り、あの女の教育に尽して来ました。どうか何事にも理解の届いた、趣味の広い女に仕立ててやりたい、――そういう希望を持っていたのです。それだけに今....
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
は頼まれないよ。第一他人の聞きたがっている音楽を銭《ぜに》ずくでやめさせるのは悪趣味《あくしゅみ》じゃないか?」 「それじゃ他人の聞きたがらない音楽を金《かね》....
」より 著者:芥川竜之介
何もお松さんが嫉妬《しっと》をするせいばかりではない。お君さんも内心、お松さんの趣味の低いのを軽蔑している。あれは全く尋常小学を出てから、浪花節《なにわぶし》を....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
非難を受けた後に、やっと良心を捉えることである。 * 良心とは厳粛なる趣味である。 * 良心は道徳を造るかも知れぬ。しかし道徳は未《いま》だ....
たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
、利子《りし》、企業所得…… 「一家の管理。家風、主婦の心得、勤勉と節倹、交際、趣味、……」 たね子はがっかりして本を投げ出し、大きい樅《もみ》の鏡台《きょう....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
ことはない。元来教師と云うものは学科以外の何ものかを教えたがるものである。道徳、趣味《しゅみ》、人生観、――何と名づけても差支《さしつか》えない。とにかく教科書....
或る女」より 著者:有島武郎
教婦人同盟の事業に奔走し、社会では男まさりのしっかり者という評判を取り、家内では趣味の高いそして意志の弱い良人《おっと》を全く無視して振る舞ったその母の最も深い....
追憶」より 著者:芥川竜之介
つる」のことを「つうや」と呼んだ。「つうや」はあたりまえの女よりもロマンティック趣味に富んでいたのであろう。僕の母の話によれば、法界節が二、三人|編み笠をかぶっ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
もそは毫も怪むに足らぬ。魂は地上生活そのままの姿で、彼岸に歩み入るのである。その趣味、好尚、習慣、反感等、生前死後を通じて、毫も変るところがない。変る所はただ肉....
彼の長所十八」より 著者:芥川竜之介
歩いていると、遠い所の物は代りに見てくれる故、甚便利なり。 十三、絵や音楽にも趣味ある事。但しどちらも大してはわからざる如し。 十四、どこか若々しき所ある事....
久米正雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
久米は官能の鋭敏な田舎者です。 書くものばかりじゃありません。実生活上の趣味でも田舎者らしい所は沢山あります。それでいて官能だけは、好い加減な都会人より....
豊島与志雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
、或「動き」をつけている。そう云う所を知って見ると、豊島が比較的多方面な生活上の趣味を持っているのも不思議はない。 だから何も豊島は「何時でも秋の中にいる」訳....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
な紳士風の人間のように思われ、荒っぽい田舎の男たちにくらべれば、はるかにすぐれた趣味や才芸もあり、じっさい、学問ではただ牧師に及ばないだけだと考えられるものだ。....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
ている老人達は定めしこのモオター・ボートに苦々しい顔をすることであろう。僕は江戸趣味に随喜するものではない。しかし僕の小学時代に大川に浪を立てるものは「一銭蒸汽....