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趨向
「趨向〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
趨向の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
とは、決して無益でも徒労でもないといいたい。なぜならば、かくばかり純粋な人の心の
趨向《すうこう》がなかったならば、社会政策も温情主義も人間の心には起こりえなかっ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
敬をもっていたのであるが、そのニュートンですら、運動の力学によって示された本来の
趨向によってこの自然の没落の日のくることを予言しなければならなかった。』『永遠な....
「読書法」より 著者:戸坂潤
強制的に置かれた異状生態からノルマルな生態に復帰しようという生活全体の必要からの
趨向なのであって、その自然な生態の観察からでなくては、この点がハッキリしないと云....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
全く一言の権利もなくなってしまう。それで、たとえば理論から出した最大|剪断応力の
趨向を示す線系が、実物試片のリューダー線や、「目に見える割れ目」とだいたい一致し....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
白しと存候。これはしかし売行にも関することと存候|故貴兄も御考可被成また広く一般
趨向をも御聞可被下候。 またある時は草稿を三分四分して碧虚なども一部分を見るも....
「現下文壇と探偵小説」より 著者:平林初之輔
はわけがちがう。 最近、探偵小説集が洪水のように市場に現れたのは一面、読者界の
趨向《すうこう》がどの方へ向かってきたせいにもよるだろうが、他面、従来探偵小説が....
「学究生活五十年」より 著者:津田左右吉
たのである。日本のことについてもこの点は同じであった。従ってぼくのしごとは学界の
趨向にも世間の風潮にもかかわりはなく、ぼくひとりの心の動いてゆくままにしたことで....